エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.888
2020.07.11 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹/撮影:pepe
フロント3枚、リア1枚のGPUカードと、ファンレスCPUクーラーを計5基の80mmファンで冷却する「G242-Z10」。フロントからリアにかけて、スムーズに風が抜けるよう、マザーボード基板やケース内は緻密に設計されている |
続いて、トップパネルを開けてGIGABYTE「G242-Z10」の内部構造を確認していこう。今回編集部に届けられた評価サンプルは、GPUカードはもちろん、CPUやメモリも搭載されていないベアボーンキットだったため、内部スペースにはかなり余裕がある状態だった。
またラックマウントサーバーでは、基本的にはCPUやGPUカードの冷却もケースファンで行うため、フロントからリアに向けて効率的に風が抜けるよう、マザーボード上の各種スロットやヒートシンクだけでなく、ライザーカードの形状や、配線まで考慮して設計されていた。
マザーボードは独自形状の「MZ12-HD1」を採用。サイズは実測で長さ約380mm、幅約170mmだった |
EPYC 7002/7001に対応するSocket SP3。電源回路と冷却性能の最適化により、TDPは最高280Wまで対応する |
コンシューマ向けの製品では、フェーズ数をウリにしている製品が多いが、「G242-Z10」では高品質なパーツを採用し、実装点数を減らしつつ電源回路の出力を強化している |
今回の検証ではEPYC 7002シリーズの最上位モデルEPYC 7742を使用。コア数は64コア/128スレッド、ベースクロックは2.25GHz、最高クロック3.40GHz、L3キャッシュは256MB、PCI-Express4.0は128レーンで、TDPは225W |
キャリアフレームのカラーはEPYC 7001のブルーからライトグリーンに変更されている | 製品に付属するヒートシンク。ファンは実装されておらず、ケース内のファンの1つを使い冷却する仕組み |
CPUの取り付け方法は、Ryzen ThreadripperやEPYC 7001シリーズと全く同じ |
ファンレスCPUクーラーを覆う専用シュラウドが付属。ファンの一つをCPU専用に割り当てることで、冷却性能を高めている |
メモリは容量16GB、DDR4-3200のセンチュリーマイクロ製ECC Registeredメモリ「432R33SG82」を8枚使用 |
メモリスロットはCPUソケットの横に左右各4スロットずつ実装。エアフローを阻害しないよう、ケースに並行に配置されている |
GPUカード用の4本のPCI-Express(x16)スロットはライザーカードによって実装されていた |
冷却ファンはケースの中央に4基、右裏面に1基の計5基搭載。いずれも80x80x38mmのDELTA「PFM0812HE-01」(最高16,300rpm/129.42CFM/126.22mmH2O)を採用する |
フロントホットスワップベイ用の変換基板「CRSG029」は2枚搭載 |
リア用のホットスワップベイも変換基板を経由して実装されている | PCI-Expressx4接続に対応するM.2 22110スロットには温度センサーを実装 |
今回のテストでは、PCI-Express4.0(x4)対応のCFD「PG3VNF」シリーズを使用した |
PCI-Express3.0(x16)x1または、PCI-Express3.0(x8)x2の拡張カードに対応するライザーカードも実装されていた |