エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.893
2020.07.28 更新
文:撮影・エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
2019年10月1日に、東芝メモリ株式会社から社名を変更したキオクシア株式会社。その後、まずはデータセンターやサーバーをターゲットにしたビジネス向け製品で「キオクシア(KIOXIA)」ブランドの展開を開始した。さらに今年4月にはコンシューマ向け製品への拡大を発表。その後5月には予定通りUSBメモリやmicroSD/SDカードが、6月末にはSSDである「EXCERIA SSD」シリーズが順次投入されている。
その「EXCERIA SSD」シリーズのラインナップは、NVMe対応のハイエンドモデル「EXCERIA PLUS SSD」、NVMe対応のメインストリームモデル「EXCERIA SSD」、SATA3.0(6Gbps)対応のエントリーモデル「EXCERIA SATA SSD」の3シリーズ計9モデル。いずれもNANDフラッシュは、定評のあるキオクシアブランドの3次元フラッシュメモリ「BiCS FLASH」で、コントローラにも自社製ICを採用。東芝ブランド時代から築き上げた高い品質・性能・信頼性を継承しているという。
SSDの性能を決める上で重要な要素になるコントローラとNANDフラッシュはいずれもインハウス製(キオクシアまたは東芝) |
なおキオクシアブランドのコンシューマ向けSSDについては、製造はキオクシア株式会社が、国内での販売および製品のサポートは株式会社バッファローにて行われることがアナウンスされている。
キオクシア「EXCERIA PLUS SSD」シリーズ2TBモデル「SSD-CK2.0N3P/N」 実勢売価税込52,500円前後(6月30日発売) 製品情報(キオクシア/バッファロー) |
「EXCERIA PLUS SSD」シリーズは、プロクリエイターやハイエンドゲーマーなど、特にパフォーマンスを重視するエンスージアストをターゲットにしたキオクシアブランドのフラッグシップモデル。フォームファクタはM.2 2280で、容量は500GB、1TB、2TBの3モデルがラインナップする。
2TBモデル「SSD-CK2.0N3P/N」は、最近のNVMe M.2 SSDでは珍しい両面実装デザインを採用 |
インターフェイスはPCI-Express3.0(x4)/NVMe 1.3cで、残念ながらRyzen 3000シリーズで有効になったPCI-Express4.0には非対応。しかし新設計の8チャネルコントローラや、高品質なキオクシアブランドの3次元フラッシュメモリ「BiCS FLASH TLC」、大容量のDRAMキャッシュを組み合わせることで、パフォーマンスを高めている。
「EXCERIA PLUS SSD」シリーズのテーマカラーであるブラックとブルーのパッケージ。M.2 SSDらしくサイズは実測幅117mm、高さ90mm、厚さ18mmと非常にコンパクト |
公称スペックは500GBモデルがシーケンシャル読込3,400MB/sec、書込2,500MB/sec、ランダム読込420,000 IOPS、書込570,000 IOPS。それ以外の2モデルはシーケンシャル読込3,400MB/sec、書込3,200MB/sec、ランダム読込680,000 IOPS、書込620,000 IOPSとされ、いずれもインターフェイスの限界に近い転送速度が謳われている。
本体サイズは幅22.15mm、奥行き80.15mm、高さ2.38mm(500GB)/3.73mm(1TB/2TB)、重量は8.0g(500GB)/10.0g(1TB/2TB)。製品保証は5年間。
コントローラは8チャネルアクセスに対応するTOSHIBA「TC58NC1201GST-00-BB」を搭載 |
NANDフラッシュは、容量256GBの「BiCS FLASH TLC」を表裏各4枚、計8枚実装 |
キャッシュはSK HynixのDDR4-2666 1GBメモリ「H5AN8G6NCJR-VKC」を2枚搭載 |