エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.896
2020.08.04 更新
文:撮影・エルミタージュ秋葉原編集部 松枝 清顕
「MasterBox MB511 ARGB」は製品サイトにもあるように、通気性にこだわったミドルタワーPCケースだ。ここからは最も注目すべき第一のアピールポイントである冷却ファンレイアウトを、対応ラジエターサイズと共に解説しよう。
基本に忠実なエアフローレイアウト。ちなみにボトムカバーとフロントパネルまでの空きスペースは75mmだった |
「MasterBox MB511 ARGB」のデザインを象徴しているのが、フロントパネルのデザイン。そしてもうひとつの象徴と言える存在が、3基のアドレサブルRGBファンだろう。ホワイト色の9枚インペラで構成された120mmファンは、対応マザーボードへの接続で一体感のあるイルミネーションが楽しめる。また付属の「ワイヤードRGBコントローラー」に接続すれば、非対応マザーボードでもプリセットされた14種類のモード切り替えや、消灯がセレクトできるようになる。
通気性の高さが自慢のフロントパネルは、「ファインメッシュフロントパネル」と名付けられている。アドレサブルRGBファンの光の屈折がハロ現象を生み出し、独特なイルミネーション効果を再現 |
ほぼ全面にわたり通気孔仕様としたトップ面。ここにはオプションで120mmファン3基、または140mmファン2基が増設できる。これ以上通気性を高める事はできないほど、ハニカム状の通気孔がビッシリ用意されているだけに、場合によっては自然排気に任せたシステムも構築できるだろう。設置環境が悪かったり、ハイエンド構成のPCパーツを詰め込むなら、排気ファンの増設は必須になるはずだ。なお対応ラジエターサイズは、120mm、240mm、360mm。増設する際には、マザーボードに搭載されるヒートシンクなどの高さは44mm以下に制限されている事を覚えておこう。
切り離す事ができない通気性の良さと埃の侵入。これを解消するのがマグネット着脱式防塵フィルタだ。実測で幅約185mm、長さ約375mmの大判サイズで、トップカバー部全面をフォローする |
その他箇所は省略しても、標準装備である事が多いリアファンだが、「MasterBox MB511 ARGB」では敢えてオプション扱いとした。ハニカム状の通気孔とスリットタイプのネジ穴で構成されたリアファン増設部には、120mmファンが1基増設可能。熱源であるCPUソケットやVRM付近とあって、システムの構成によっては排気ファンの設置を検討しておくべきだろう。1,000rpm程度の緩やかな回転数であれば、騒音値も気にならないはずだ。なおラジエターは120mmサイズがマウント可能。最もベーシックなオールインワン型水冷ユニットを取り付ける際は、ここを活用するケースが多いに違いない。