エルミタ的「編集部で使ってみた」
2020.08.15 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
セットアップが完了したところで、最後に「RS-WFWATTCH1」(および専用アプリ「WFワットチェッカー」)の機能を確認していこう。同一ネットワーク内からWi-Fi経由でアクセスした場合、「リアルタイム」グラフを含む、全ての機能を利用できる。
ちなみにグラフ表示のうち「1時間グラフ」「1日グラフ」「1ヶ月グラフ」のデータについては、「RS-WFWATTCH1」の内蔵メモリに保存される。一方、1秒ごとに更新される「リアルタイム」グラフのデータはスマートフォンに順次送信される仕組み。そのため専用アプリを動かしているスマートフォンは、測定中にサスペンドしないよう注意する必要がある。
またまれにではあるが、測定中に10秒以上のラグが発生したり、データの受信が不安定になり、ネットワークの再セットアップが必要になることがあった。セットアップ作業は簡単だが、「リアルタイム」グラフの安定性については、今後のファームウェアアップデートでの改善を期待したい。
専用アプリには複数の「RS-WFWATTCH1」を登録可能。どのワットチェッカーを操作するかは「ワットチェッカー一覧」で選択できる | 右上にあるメニューから保存しているログファイルにアクセス可能。メールやSNSを使えば、PCや他のスマートフォンとデータを共有することもできる |
Wi-Fi経由で接続した場合の「ホーム」画面。電源ON/OFFに加え、消費電力、電圧、電流をリアルタイムに確認可能 |
1秒ごとの計測値が順次表示される「リアルタイム」グラフ。データはCSV形式で書き出すことができる | 1分ごとの計測値が表示される「1時間グラフ」。消費電力から「電気料金」や「CO2排出量」の算出も可能 |
1時間ごとの計測値が表示される「1日グラフ」。表示できる内容は「1時間グラフ」と同じ | 1日ごとの計測値が表示される「1ヶ月グラフ」。こちらも表示できる内容は「1時間グラフ」や「1日グラフ」と同じ |
「リアルタイム」グラフで出力したCSVデータ。Excelを使えば、最大・最小値の抽出やグラフへの加工もできる |
モバイル通信によるクラウド経由で接続した場合でも、「リモート電源ON/OFF」や、本体メモリに登録される「1時間グラフ」「1日グラフ」「1ヶ月グラフ」の表示は可能。ただし、自動更新ができなくなるため「リアルタイム」グラフは実質利用不可。また「ホーム画面」や3種類のグラフも、最新の情報を取得したい場合には「状態更新」ボタンや「データ取得」ボタンをタッチする必要がある。
モバイル通信を使い、クラウド経由で接続した場合の「ホーム」画面。自動更新ができないため、左上に「状態更新」ボタンが追加されている |
「リアルタイム」グラフも選択はできるが、更新する方法がないため実質的には利用できない | その他3つのグラフは「データ取得」をタッチすることで、最新の情報を把握することができる |
「Watts up? PRO」の代替として購入を決めた「RS-WFWATTCH1」。「リアルタイム」グラフでログを取得している間は“スマートフォンがサスペンドしないようすること”。さらにまれにではあるが“ラグが発生したり、不安定になることがある”など、やや注意するべき点はある。しかし機能そのものは、当初期待していた通り。これまでのように消費電力の計測中、ずっとワットチェッカーに貼りついている必要がなくなり、改めてリアルタイムログ機能のありがたさを痛感している。
また家の中だけでなく、外出先でも使用できる「リモート電源ON/OFF」も、製品説明にある電源の切り忘れだけでなく、ネットワーク機器の遠隔再起動など、さまざまなシーンで応用が利く便利な機能といえるだろう。
これまでにない多彩な機能を備えつつ、スマートフォンを活用することでコストも抑えられている「RS-WFWATTCH1」。手軽に購入できるワットチェッカーの中ではまさに唯一無二の存在だ。