エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.903
2020.08.21 更新
文:撮影・こまめ
まずはCPU性能を計測する「CINEBENCH R15」および「CINEBENCH R20」の結果から。
テスト機で使われていたRyzen 5 4500Uは、6コア/6スレッドで動作するAPUだ。ベンチマーク結果ではTDP 45Wで6コア12スレッドのIntel Core i7-10750Hには及ばなかったものの、同じTDP 15WのCore i7を大きく上回っている。また「Modern 14 B4M」の結果ではないもののこれまでに筆者が計測したデータでは、Ryzen 7 4700Uは (8コア/8スレッド)はIntel Core i7-10750Hと同等クラスだ。TDP 15WのAPUでこれだけ高いスコアを出しながら、PC本体の価格が抑えられているのは驚くほかない。
ストレージは512GB M.2 SSDで、評価機ではSamusungの「PM991」が使われていた。接続規格はPCI-Express3.0(x4)の超高速タイプだが、「PM991」の最大速度がシーケンシャルリード2,200MB/sec、ライト1,200MB/secであるため、それに近い結果が出ている。出荷時のロットによって異なるSSDが使われる可能性があるが、概ね同程度のパフォーマンスと考えていいだろう。ビジネスや普段使いには十分な速度だ。
「CrystalDiskMark 7.0.0 x64」による512GB M.2 SSDのアクセス速度計測結果 |
3Dベンチマークソフト「3DMark Version 2.12.6949 64」から、フルHD環境でのDirectX 12のパフォーマンスを計測する「Time Spy」の結果は以下のとおり。
スコアについてはインテルのIris Graphicsよりは性能はやや劣るものの、内蔵グラフィックスとしてはなかなか優秀な結果だ。ただしDirectX 12対応ゲームを十分に楽しめるほどのパフォーマンスではない。
なお「Modern 14 B4M」は16GBメモリ×1の構成で標準ではシングルチャネルで動作するが、デュアルチャネルで動作させるとグラフィックス性能が大きく向上する。下のグラフはメモリ構成を変えて同じテストを行なったときの結果で、16GB×1よりも8GB×2のほうがスコアが高いことがおわかりいただけるだろう。
Ryzenモバイルシリーズはデュアルチャネルの効果が高いため、「Modern 14 B4M」を購入するならぜひメモリを増設したい。8GBメモリを追加した16GB+8GB構成でもデュアルチャネルで動作するが、もっとも効果が高いのは16GB+16GBの組み合わせだ。