エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.906
2020.09.04 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
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まずは定番の3Dレンダリングベンチマーク「CINEBENCH R15」を使い、CPUの基本性能とGPUモジュールの影響を確認していこう。
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TDP 35Wの省電力向けCPUであるCore i5-9400T。クロックが低めに設定されていることもあり、シングルコアテストのスコア143cbで、デスクトップ向けハイエンドの7割強といったところ。またマルチコアテストについては、シングルコアテストの約5.2倍で、しっかりと6コアの効果が発揮されている。ちなみにGPUモジュールの有無によってスコアに違いはなかった。
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続いて、よりマルチスレッド処理に最適化した3Dレンダリングベンチマーク「CINEBENCH R20」のスコアも確認していこう。
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スコアの傾向は「CINEBENCH R15」とほぼ同じ。シングルコアテストのスコア342ptsで、こちらもデスクトップ向けハイエンドの7割強。またマルチコアテストはシングルコアテストの5倍以上のスコアを記録しており、6コアCPUとしては順当な結果。ミニPCとは言えマルチコア性能はかなり優秀で、動画のエンコードのような重い処理でもストレスなく作業を行うことができるだろう。なおGPUモジュールの有無では、やはりスコアに大きな違いは出なかった。
続いて「Mini PC PB60G」に標準装備されているSamsung製NVMe M.2 SSD「PM981」シリーズの256GBモデル「MZVLB256HAHQ-00000」と、Seagate製2.5インチSATA3.0(6Gbps)HDD「Barracuda」シリーズの1TBモデル「ST1000LM049」のパフォーマンスを「CrystalDiskMark 7.0.0」で確認していこう。
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「MZVLB256HAHQ-00000」の「CrystalDiskInfo 8.7.0」の結果。インターフェイスはPCI-Express3.0(x4)/NVMe 1.3に対応 |
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1GiB(MB/s) | 1GiB(IOPS) |
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「ST1000LM049」の「CrystalDiskInfo 8.7.0」の結果。インターフェイスはSATA3.0(6Gbps)で、回転数は7,200rpm |
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1GiB(MB/s) | 1GiB(IOPS) |
「MZVLB256HAHQ-00000」の公称転送速度はシーケンシャル読込3,000MB/sec、書込1,300MB/sec、ランダム読込130,000 IOPS、書込310,000 IOPSだが、「CrystalDiskInfo 8.7.0」の結果はそれぞれ3,375MB/sec、1,533MB/sec、142,780 IOPS、338,739 IOPSでいずれも公称値を上回る結果。OSやアプリケーションの起動で不満が出ることはないだろう。
また2.5インチHDD「ST1000LM049」のシーケンシャルアクセスは、読込・書込とも160MB/secを上回った。回転数5,000rpmクラスの2.5インチHDDでは120MB/sec前後の製品が多いことを考えれば、こちらも十分高速だ。