エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.914
2020.09.24 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
外観チェックが一通り完了したところで、ここからは「GV-N3090GAMING OC-24GD」を分解して、より詳細な構造を確認していこう。まずはGIGABYTE自慢の静音・高冷却クーラー「WINDFORCE 3X」からだ。
冷却ファンは80mmx1、90mmx2の計3基で、軸受にはスリーブベアリングの2.1倍の耐久性を備えた「Graphene nano lubricant」を採用。また整流効果のある3Dストライプカーブが刻まれた「Unique Blade Fans」や、隣り合ったファンの回転を逆にすることで、乱流の発生を防ぐ「Alternate Spinning」、低負荷時にはファンの回転を停止するセミファンレス機能「3D Active Fan」などを採用する。
また大型の銅製受熱ベースには、前方ヒートシンク向け4本、後方ヒートシンク向け3本の計7本のコンポジットヒートパイプを搭載。GPUコアやメモリから発生した熱を効率よく2ブロック構成のヒートシンクへと移動し、3基のファンを使い放熱することで高い静音性と冷却性能を両立しているワケだ。
ヒートシンクは2ブロック構成で、受熱ベースから伸びるコンポジットヒートパイプを使い連結されている |
GPUコアとビデオメモリをまとめて冷却する大型の銅製受熱ベースには、計7本のコンポジットヒートパイプを搭載 |
基板上のコンポーネントと干渉しないよう緻密にデザインされた前方のヒートシンクには、4本のヒートパイプが貫通している |
受熱ベースのある後方のヒートシンクには、3本のヒートパイプが貫通 | 冷却ファンはブラケット側が80mm口径、中央と先端は90mm口径 |
基板の長さは実測240mmで、クーラーに比べるとかなり短いことがわかる。ただし補助電源コネクタが別のため、もしショートサイズモデルを作る場合は基板設計からやり直す必要がある |
実測240mmのショート基板を採用する「GV-N3090GAMING OC-24GD」。電源回路はリファレンス(14+4フェーズ)を超える15+4フェーズで、フェーズごとの負荷を分散させて発熱を抑える仕組み。またGIGABYTE独自の品質基準「Ultra Durable VGA」に準拠した高品質かつ低発熱なMOSFETやコンデンサ、チョークコイルを採用。これにより、長期間安定したパフォーマンスを発揮することができる。
GPUコア自体が大きいだけでなく、電源回路も大規模なため基板上の実装密度はかなり高い |
Ampereアーキテクチャを採用する「GeForce RTX 3090」。GPUコアは「GA102」で、トランジスタ数は283億個 |
表面には、GPUを囲むように12枚のMicron製GDDR6Xメモリ「MT61K256M32JE-21:T」を搭載 |
電源回路は基板前方に11フェーズ、後方に8フェーズの全19フェーズ |
UPI製7フェーズコントローラ「uP9512R」とメモリ用電源コントローラ「uS5650Q」 |
ファン用の4pinコネクタ | 中央の3pinコネクタはアドレサブルRGB LEDに対応。左右の4pinコネクタは未使用だった |
8pinx2の補助電源コネクタはメタル製のバックプレートに実装されている |
基板裏面にもメモリやタンタルコンデンサ、PWMコントローラなどを搭載 |
表面と同じくMicron製GDDR6Xメモリを12枚搭載 |
基板の先端部分には3基のPWMコントローラを実装 | 裏面にもタンタルコンデンサやフェライトコアチョークを備える |
補助電源コネクタはそれぞれフラットな8pinコネクタで基板に接続されていた |