エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.916
2020.09.29 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
次にストレージの性能を「CrystalDiskMark 7.0.0」でチェックする。マザーボード背面のM.2スロットに搭載されたIntel「SSD 660p」シリーズは、テストにおいてどのような挙動を示してくれるだろうか。なお検証にあたりデータサイズは16GiBに固定、テスト回数は9回にセットし、3回連続で実行している。
公称スペックを上回った読込性能に加え、書込性能もそれに迫る十分な速度を示している。しかし転送速度や温度の推移を見ていくと、70℃を超えるあたりでサーマルスロットリングが発生。速度を落とすことで温度を抑えている状態で、特に2回目以降の計測でその傾向が顕著に確認できる。ただしPCI-Express3.0接続のエントリーNVMe SSDとしては、十分な速度が出ているのも事実。マザーボードエリアの発熱を抑えるトレードオフとして、受け入れても構わない範囲かもしれない。
続いて3D描画のパフォーマンスを定番ベンチマークテストの「3DMark」で検証しよう。テストにあたっては、DirectX 11対応の「Fire Strike」とDirectX 12に対応する「Time Spy」の各種プリセットを選択。その結果を順番にみていこう。
まず「Fire Strike」の無印テストでは、フルHD環境とあって22,749/26,186(総合/Graphics score)という優秀なスコアが出た。ベンチマーク中のフレームレートは100~130fpsほど出ており、高リフレッシュレートなゲーミング液晶を使用した場合でもポテンシャルを引き出せそうだ。
そしてWQHD(2,560×1,440ドット)解像度の“Extreme”の場合はスコアが13,022/13,158でフレームレートは最大70fps前後と、快適なプレイが楽しめる水準を維持している。さらに一段上の4K解像度で動作する“Ultra”では20~40fps程度。かなり重量級の負荷ながら健闘しており、タイトル次第では4K環境でのプレイは十分に可能だ。
引き続きDirectX 12対応テストの「Time Spy」を見ていくと、WQHD解像度の無印テストはスコアが11,682/11,358でフレームレートは66~72fpsといったところ。「Fire Strike」より下限が高く、より安定したパフォーマンスが発揮できているようだ。
そしてかなり強力な負荷がかかる4K環境の“Extreme”ではフレームレートが30fps前後に落ち込んでいたものの、ここまでの負荷がかかるシチュエーションは少ない。実際のゲームでは、ほとんどのタイトルで解像度や描画設定を幅広く選択できるハズだ。