エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.923
2020.10.23 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
MSI「MPG Z490 CARBON EK X」 市場想定売価税抜50,000円(10月24日発売) 製品情報(MSI) |
今回の主役となるのは、MSIがEK Water Blocks(EK/HQ:スロベニア共和国)とのコラボレーションで送り出したIntel Z490マザーボードの「MPG Z490 CARBON EK X」だ。EKによるカスタム仕様の本格派ウォーターブロックが同梱された、DIY水冷システムを組むユーザーのために製造された限定モデル。ウォーターブロックには全体と調和するカーボン調の装飾が施されているほか、マザーボード側もそれを搭載することを前提に最適化を施した、特別仕様のレイアウトが採用されている。
EKとのコラボで誕生した、DIY水冷仕様のIntel Z490マザーボード。電源回路ごと冷却する、専用設計のフルカバーウォーターブロックがセットになっている |
ちなみにMSIとEKのコラボレーションは、4年前にリリースされたウォーターブロック装備の水冷グラフィックスカード「SEA HAWK EK X」シリーズに遡る。いまではこうした完全水冷仕様の製品も市場で数を増やしているが、MSIはそのパイオニアとも言える存在だ。
それ以降もMSIとEKは、グラフィックス分野で緊密なパートナーシップを維持、エンスージアスト注目の製品を送り出してきた。そしてこのほど、初のコラボマザーボードとして、この「MPG Z490 CARBON EK X」がリリースされることになったというワケだ。
以前から水冷仕様の「SEA HAWK」シリーズを手がけてきたMSI。EKとのコラボモデル「SEA HAWK EK X」は4年前に初めて登場した |
マザーボードはミドルハイの「MPG Z490 GAMING CARBON WIFI」がベースになっており、12+1+1フェーズ構成の堅牢な電源回路を搭載。その電源周りを、CPUと同時にフルカバータイプのEK製ウォーターブロックで冷却する仕様だ。
メモリスロットは独立回路の「DDR4 Boost」を採用することで、最大5,000MHzの高クロックメモリをサポート。ストレージは専用ヒートシンクの「M.2 Shield Frozr」を装備した「Turbo M.2」をデュアル搭載し、マルチGPUをサポートする拡張スロットは装甲仕様の「PCI-E Steel Armor」が採用されている。
ウォーターブロックを取り付けることを前提にした電源周り。M.2ヒートシンクは2基両方に搭載、マルチGPU対応の拡張スロットは重量級カードに耐える装甲仕様だ |
また、ネットワークは2.5ギガビットLAN+Wi-Fi 6の強力な構成で、スタジオグレードを謳う高音質オーディオ回路「Audio Boost 4」も実装。水冷仕様であることを抜きにしても、なかなかに欲張りな構成になっている。マザーボードとウォーターブロックは、ともに「Mystic Light」対応のRGB LEDを内蔵。イルミネーションで魅せる水冷マシンも構築可能だ。
そのほか、製品にはDIY水冷を構築する際に必携となるリークチェッカー「EK Leak Tester Kit」が同梱。これからDIY水冷にチャレンジしようというユーザーには特に嬉しい、太っ腹なパッケージと言えよう。
コラボ仕様の大柄な化粧箱。EKのロゴとコーポレートカラーのオレンジをあしらった、特別なデザインが採用されている |
マザーボード本体に加えて、ウォーターブロックその他が同梱。空気漏れをチェックするためのリークチェッカーが標準で付属する点は、特に嬉しいポイントだ |
付属品ボックスの内部を簡単にチェック。SATAケーブルやWi-Fiアンテナのほか、ウォーターブロック固定の際に使用する物も一緒に収められていた |