エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.927
2020.11.01 更新
文:/撮影・pepe
基本仕様と外観を確認したところで、実際にその映り具合を確認していこう。最大の特徴は従来のIPSパネルよりも最大4倍高速でスイッチング動作する独自の「Fast IPS」パネルを採用するところ。リフレッシュレート360Hz、応答速度1ms (Gray to Gray)の超高速描画を実現している。色域のスペックが非公開となっているが、「ROG Swift 360Hz PG259QN」のiccプロファイルによるとsRGBを99.7%カバーする設定。さらに400cd/㎡の高輝度を実現しており、非常に明るく発色や色再現性に優れている。角度をつけるとやや輝度は低下するが、その変化は小さく影響はほとんどない。
デフォルト設定でもかなり明るめ。最大輝度の設定ではさらに明るくなる |
上下に傾けた際はほとんど変化がない |
左右に傾けると輝度は低下するものの、目立った画質劣化は無い |
また表示色は1,670万色となっているが、色深度は360Hzで8bit、300Hzで10bit、240Hzで12bitに対応しているようだ。ただしグラフィックスに特化した用途でないと8bit以上でその違いを見極めるのは難しく、リフレッシュレートにより設定可能な色深度の違いや、色域がsRGB相当であることも関係ありそうだ。
続いてOSDを起動させて、「ROG Swift 360Hz PG259QN」のゲーミングメニューをチェックしていこう。5方向(上下左右+押し込み)で操作するジョイスティックのほか、キャンセル、ショートカット1や2を押すことでOSDを呼び出すことができる。メインメニューを起動させると、各種ゲーミング機能を設定する「Gaming」、画質設定を調整する「Image」、色温度やガンマ値を設定する「Color」、入力信号を切り替える「Input Select」、各種機能を割り当て素早く呼び出せる「Shortcut」、イルミネーションを制御する「Lighting Effects」、その他各種OSD設定を行う「System Setup」から構成されている。
応答速度を設定する「OD」 | 練習用のクロスヘアや、タイマー、FPSカウンターなどの機能を搭載する「GamePlus」 |
6つの画質プリセットを備える「GameVisual」 | 「Image」項目では輝度、コントラストのほか、明暗差のある画像でコントラストを強化する可変バックライトなどが設定可能 |
ショートカット1には「GamePlus」、ショートカット2には「GameVisual」が割り当てられ、その機能は任意で変更することができる |
またOSD制御による詳細なRGB制御に対応しており、デスクトップアプリを使用せずにイルミネーションを楽しむことができる |
「ROG Swift 360Hz PG259QN」には、ゲームや用途に合わせてあらかじめ6つの画質プリセットが備えられている。各プリセットには「Racing」、「Cinema」、「RTS/RPG」といった便宜上のネーミングが付いているが、必ずしもそのジャンルや用途専用というわけではない。そのほか「Image」や「Color」項目から詳細な設定が可能なため、自分のプレイスタイルや環境に合わせてカスタマイズすると良いだろう。
「RTS/RPG」 | 「G-SYNC Esports」 |
当初GeForce RTX 2080 Tiでテストを予定していたが、速攻撮って出しレビューで検証済みのGeForce RTX 3080搭載グラフィックスカード「TUF-RTX3080-O10G-GAMING」を急遽テスト機材に採用。その他の検証環境はIntel Z490マザーボードに、第10世代の「Core i9-10900K」、DDR4-3200MHz 16GB(8GBx2)とハイパフォーマンスな構成を用意した。最大リフレッシュレート360Hzを実現する「ROG Swift 360Hz PG259QN」の実力を引き出すためのシステムとして不足は無い。
ASUS「TUF-RTX3080-O10G-GAMING」 | ASUS「ROG-STRIX-RTX2080TI-O11G-GAMING」 |
実際のテストでは十分なFPSを記録しており、GeForce RTX 2080 Tiでも設定次第で360Hzのプレイ環境に対応する |