エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.927
2020.11.01 更新
文:/撮影・pepe
テストの最初は、やはり気になる360Hzの超高速リフレッシュレートからだ。レースゲーム「Assetto Corsa」のリプレイを使用し、リフレッシュレート60Hz/120Hz/240Hz/360Hzでそれぞれの違いを比較する。テストではディスプレイ同期を有効化するとともに、デジタルスチルカメラのスーパースローモーションにより画面を直接撮影した。
リフレッシュレート60Hzと120Hzは言うに及ばず。120Hzと240Hzを比較しても、その違いは明らかだ。しかし240Hzと360Hzの比較では一見目立った違いはないように感じる。ここまでの結果では、個人的には60Hz→120Hz→240Hzの違いは明確。240Hz→360Hzの違いはわずかといった印象だ。
続いて240Hzと360Hzに注目し、両者を横並びで比較していこう。スーパースローモーションでありながら、どちらもコマ送り感はなく非常に滑らかで残像感もかなり少ない。こちらも一見大きな差は無いように見えるが、背景を比較すると240Hzよりも360Hzのほうがスムーズに再生されているのが明らかだった。やはり360Hzの超高速リフレッシュレートは240Hzよりもかなり滑らかになっている。
続いてディスプレイ同期を無効にすると、どのような影響が出るのか見ていこう。先ほど同様に、テストにはレースゲーム「Assetto Corsa」のリプレイを使用し、リフレッシュレートはいずれも360Hzに設定。デジタルスチルカメラのスーパースローモーションにより、画面を直接撮影している。なお、「ROG Swift 360Hz PG259QN」のOSDメニューにはディスプレイ同期のON/OFF設定項目がないため、今回はNVIDIAコントロールパネルより同期を無効化している。
ディスプレイ同期をOFFにした左側では水平方向にせん断されたようなズレが発生しているが、リフレッシュレート360Hz環境では画面書き換え回数の多さから、スーパースローモーションであってもその現象を確認できるのは一瞬だ。
さらに左側のリフレッシュレートを60Hzに落とした状態と比較すると、画面の書き換え頻度が減り、ティアリング減少が長く残っているのが確認できるだろう。限られた環境下のテストではあるが、360Hzの超高速リフレッシュレートでは、そのズレや違和感を認識することはかなり難しい。
続いて「OD」の設定を変えることで、残像感にどのような変化があるか確認する。OSDのデフォルトでは「NORMAL」に設定されており、「OFF」/「NORMAL」/「EXTREME」でそれぞれの違いを「Blur Busters UFO Motion Test」で確認してみよう。リフレッシュレートは360Hzに設定し、その際の映像をデジタルスチルカメラのスーパースローモーションで直接撮影している。
「OFF」を基準とすると「NORMAL」にすることで残像感はかなり抑えられている印象だ。ただし、やや偽色が出ているようにも見え、最高設定の「EXTREME」ではさらに偽色が強まっている。今回のテスト結果では「OFF」または「NORMAL」とした方が良い結果となっているが、実際の使用する環境やゲームタイトルでも差が出る点に注意が必要だ。