エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.930
2020.11.09 更新
文:撮影・こまめ
ここからは「HP ProBook x360 435 G7」のベンチマーク結果を交えながら、実際のパフォーマンスについて解説する。テスト機のスペックはAPUがRyzen 5 4500Uでメモリ容量は16GB、ストレージは512GB M.2 SSD、グラフィックスはAPU内蔵のRadeon Graphicsだ。
なおベンチマークテストの実施あたりWindows 10の電源プランは標準設定の「HP Optimized」に設定した上で、電源モードを「最も高いパフォーマンス」に変更している。ベンチマーク結果はパーツ構成や環境、タイミングなどで大きく変わることがあるため、あくまで参考値として考えていただきたい。また文中で触れている他パーツとの比較値は、筆者調べによるものだ。
まずはCPU性能を計測する「CINEBENCH R15」および「CINEBENCH R20」の結果から。
テスト機で使われていたRyzen 5 4500Uは、6コア/6スレッドで動作するAPUだ。ベンチマーク結果では同じTDP15Wの第10世代Intel Core i5/Core i7を大きく引き離している。下位モデルで使われているRyzen 3 4300Uについては「HP ProBook x360 435 G7」のベンチマーク結果ではないが、筆者計測の平均値を見る限りでは第10世代Intel Core i5/Core i7相当と言っていいだろう。ミドルレンジクラスの価格でハイエンドクラスのパフォーマンスを発揮しているのには驚きだ。今後リリースされる第11世代Intel Core iプロセッサではパフォーマンスが向上するはずだが、価格的にRyzenシリーズの優位性は変わらないのではないだろうか。
テスト機のストレージは512GB M.2 SSDで、SK hynixのBC511が使われていた。接続規格はPCI-Express3.0(x4)の超高速タイプだが、最大速度が公称値でシーケンシャルリード2,300MB/sec、ライト1,000MB/secであるため、それに近い結果が出ている。サーマルスロットリングは発生していないと考えていいだろう。出荷時のロットによって異なるSSDが使われる可能性があるが、概ね同程度のパフォーマンスのはずだ。なおRyzen 3 4300U搭載モデルではSATA接続の128GB SSDが使われているため、アクセス速度はシーケンシャルリードで500MB/secに留まると思われる。
「CrystalDiskMark 8 Beta7 x64」による512GB M.2 SSDのアクセス速度計測結果 |