エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.930
2020.11.09 更新
文:撮影・こまめ
3Dベンチマークソフト「3DMark Version 2.13.7009 64」から、フルHD環境でのDirectX 12のパフォーマンスを計測する「Time Spy」の結果は以下のとおり。
スコアについては外付けGPUであるNVIDIA GeForce MX250よりもわずかに下程度だが、内蔵グラフィックス機能としては非常に優秀だ。DirectX 12対応ゲームを十分に楽しめるほどのパフォーマンスではないものの、グラフィックス処理においてNVIDIA GeForce MX250と同等レベルの効果を期待できる。Ryzenシリーズとしては中位クラスのRyzen 5 4500Uでこれだけの結果が出たのには正直なところ驚いた。
ただしこれはテスト機ではメモリが8GB×2のデュアルチャネルで動作していたためだ。そのほかのモデルでは8GB×1のシングルチャネルなので、グラフィックス関連のベンチマークスコアがグッと落ちる可能性がある。メモリはぜひデュアルチャネル化して使っていただきたい。
同じく「3DMark Version 2.13.7009 64」から、DirectX 11のパフォーマンスを計測する「Fire Strike」の結果について。
やはりゲームやクリエイター向けソフトでフル活用できるほどの性能ではないが、内蔵グラフィックスとしては最高クラスの性能だと言っていい。3D制作については厳しいが、アマチュアレベルの写真加工やフルHDクラスの動画編集であれば問題ないだろう。
クリエイターには定番の「Adobe Photoshop 2020」によるベンチマークテストを行なった。テストには「PugetBench V0.92 BETA for Photoshop」を利用している。
各スコアはCore i9-9900K/64GBメモリ/GeForce RTX 2080/1TB SSD搭載PCの性能を「100」(Overall Scoreは「1000」)としたときの相対値だ。つまり「HP ProBook x360 435 G7」は超ハイスペックなクリエイター向けPCの半分程度のパフォーマンスであると言える。感覚的にちょっとわかりづらいかもしれないが、値段が安いことを考えれば悪くはない結果だ。本格的な創作活動にはやや厳しいものの、たとえば仕事でやり取りのあるデザイナーやイラストレーター、カメラマンから受け取ったカンプデータをサッと確認するのには十分だろう。