エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.936
2020.11.25 更新
文:松野 将太/撮影:pepe
イヤーバンドには伸長機構を備え、両側とも約3cmの伸長が可能だ。無段階ではなく、20段階程度の調整幅が設けられているので、かなり細かく調整できる。なお、延長部分は外側のみ金属製素材が利用されているが、おそらくアルミ合金製と思われる。構造としてはシンプルだが、それだけに使いやすい印象だ。
バンドの伸長幅は両側とも最大で約3cm |
多段階のクリック感があり、バンドを引き出す幅を20段階程度で調整可能 |
また、イヤーパッドは標準装着されているプロテインレザーのほか、通気性に優れるファブリックタイプのパッドが付属する。パッドをカップ部分から取り外すときは外側を優しく引っ張ればよく、別のパッドを装着する際はかぶせるだけでOKと、こちらも単純かつ扱いやすい作りだ。ファブリックタイプのパッドは肌触りこそプロテインレザーに劣るものの、夏場などに汗で耳が蒸れるといった場合に導入すると効果的だろう。
標準のイヤーパッド。厚さは約2cmほどで、肌ざわりも良く柔らかいため、装着時に圧迫感を感じにくい。個人的には十分満足いく品質だった |
外側を優しく引っ張っていくとパッドを取り外せる。取り外しで困ることはまずない |
パッドを外すとスピーカーグリルが露出する。内部にあるのがオンキヨー製ドライバーユニットだ |
製品に付属する交換用のファブリックタイプイヤーパッド。布素材を編み込んであり、通気性に優れる |
標準のプロテインレザー製パッド(左)とファブリックタイプのパッド(右) |
取り換えることで装着感はかなり変わってくるため、どちらを使うかは好みによるだろう |
ファブリックタイプのほうがやや厚めに作られている |
厚みに違いがあるため、イヤーパッド装着後の印象も若干変わってくる |
すでに述べている通り、本製品は3.5mmステレオミニジャックとUSBコントロールボックスを活用したUSB接続、2通りの接続方式を利用可能だ。「Nahimic」のようなユーティリティーの活用が想定されているため、基本的にはPCではUSB接続を利用し、モバイル端末やコンシューマーゲーム機といったデバイスとの接続時に3.5mmステレオミニジャックを使うことになるだろう。
USBコントロールボックスはアルミ合金製で、音量調節ボタンおよびマイクミュートボタン、7.1chバーチャルサラウンドの有効化/無効化ボタンを備えている。バーチャルサラウンドの有効化/無効化に関しては「Nahimic」ユーティリティー上で効果のオン/オフが行われるため、当然ながらユーティリティーを導入していない環境では機能しない。背面にはクリップが用意されており、服やベルトに挟んでおくことで落下などを防止可能だ。なお、コネクタはミニジャック、USBともに耐食性を高める金メッキ加工が施されている。
3.5mmステレオミニジャックをコントロールボックスに挿し込むことで、PCへのUSB接続が可能になる。モバイル端末などUSBコネクタがないデバイスで利用したい場合は直接3.5mmジャックを挿しこもう |
USBコントロールボックス。機能的にはシンプルで、ボタンが4つ付いているのみ。背面にはクリップを用意 |
マイクミュートと7.1chサラウンドのボタンは有効時に点灯する |
メッキ加工が施されたUSBコネクタ。接続方式はUSB 2.0だ |
また、ブームマイクはイヤーカップの左耳側から引き出して使用する。ケーブル部分を手で曲げることである程度の角度をつけられるが、後述するようにかなりよく音を拾ってくれるため、あまり神経質になる必要はないと思われる。収納時の自動ミュート機能などはないため、ミュートにはコントロールボックスを活用しよう。
ブームマイク。あまり口元に近づけなくとも音を拾ってくれる |