エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.937
2020.11.27 更新
文:撮影:松枝 清顕(解説)/ 検証セッション:池西 樹
マザーボードへの搭載が完了したところで、冷却機器の本分である冷却性能をチェックしていこう。検証用のCPUは、Ryzen 5000シリーズの最上位モデルRyzen 9 5950で、マザーボードは組み込みセッションで使用したMSI「MEG X570 UNIFY」をそのまま流用している。なおストレステストは「OCCT 7.0.4 CPU:LINPACK」、CPUの温度やファン回転数の計測は「HWiNFO v6.34」を使い、マザーボードのファンコントロール機能は初期設定のままにした。
Ryzen 9 5950Xの「HWiNFO64」の結果。マルチスレッド時(画像左)は概ね3.825GHz、シングルスレッド時(画像右)は最高4.950GHzまでクロックが上昇する |
「OCCT 7.0.4 CPU:LINPACK」テスト中のCPU温度は概ね65~70℃で推移し、最高でも72℃を超えることはなかった。さらに動作クロックもマルチスレッド処理ながら3.825GHz以上を維持できており、システム全体で220W近い電力を消費するRyzen 9 5950Xでも、定格駆動であればまったく冷却性能に問題はない。
続いてファンの回転数を確認するとアイドル時は630rpm前後、ストレステスト中は約980~1,150rpmで推移。ファン回転数の公称最大値が1,200rpm±10%であることを考えると、フル回転に近い状態であることがわかる。ただし、騒音値は最高でも40.2dBAで頭打ち。さらに140mmの大口径ファンを採用しているため、耳障りな高周波ノイズは少なめ。今回はファンの音がダイレクトに耳に届くバラックの状態でのテストだが、うるさいと感じることはなかった。