エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.937
2020.11.27 更新
文:撮影:松枝 清顕(解説)/ 検証セッション:池西 樹
AMDのメインストリーム向け最上位Ryzen 9 5950Xを使った検証でも、定格駆動ではまだ余力を残しているDeepcool「AS500」。そこで「Ryzen Master」に実装されている自動オーバークロック機能「Precision Boost Overdrive」を有効にした状態でもテストを行ってみることにした。
「Precision Boost Overdrive」(画像下)を有効にするとPPTは142W→1,000W、TDC(CPU)は95A→114A、EDC(CPU)は140A→168Aにそれぞれ引き上げられる |
シングルスレッド時(画像右)の最高クロックは4.925GHzで定格から変わらず。一方マルチスレッド時(画像左)のクロックは4.350GHz前後に上昇した |
「Precision Boost Overdrive」を有効にすると消費電力は約80Wも増加。さらに動作クロックも上限こそ定格から変わらないものの、下限は4.350GHzへと約500MHzも引き上げられている。それに伴いテスト中のCPU温度も84~89℃と、定格からは約20℃上昇している。Ryzen 9 5950Xの公称温度は90℃に設定されており、これ以上の極端なオーバークロックは控えた方がよさそうだ。
省電力機能が有効に働くアイドル時は630rpm前後で定格と変わらず。一方、ストレステスト中の回転数は、常にほぼフル回転となる1,150rpm前後から下がることがなかった。また高負荷時の騒音値は、定格駆動からわずかに増えているが、体感できるほどの違いはない。