エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.938
2020.12.01 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
NVIDIA「GeForce RTX 3060 Ti Founders Edition」(国内発売予定なし) 製品情報(NVIDIA) |
今回の主役である「GeForce RTX 3060 Ti」は、NVIDIAの最新アーキテクチャ「Ampere」を採用するGeForce RTX 30シリーズとしては、4モデル目となるアッパーミドル向けGPUだ。
今年10月に発売が開始されたGeForce RTX 3070の下位に位置づけられる製品で、GPUコアにはSamsung 8nm NVIDIAカスタムプロセスで製造される「GA104」をそのまま流用。ただしSM(Streaming Multiprocessor)数は46基→38基に、CUDAコア数も5,888基→4,864基へと、それぞれ約20%削減されている。
フルスペック版「GA104」のブロックダイアグラム図。GeForce RTX 3060 Tiでは48基のSMのうち10基が無効化されている |
一方、メモリ周りのスペックに変更はなく、メモリバス幅は256bit、メモリスピードは14Gbps、メモリ帯域は448GB/secで、GDDR6 8GBのビデオメモリを搭載。先代のGeForce RTX 20シリーズと比較すると、同クラスとなるGeForce RTX 2060 SUPERとの比較では1.4倍、2クラス上のGeForce RTX 2080 SUPERと比較しても同等以上のパフォーマンスを実現しているという。
それでいて「Founders Edition」のグローバル市場向け価格は、GeForce RTX 3070より100ドル安い399ドル。国内価格はおそらく50,000円台からになると思われ、NVIDIA GeForce RTX 30シリーズを含めた、AMD Radeon RX 6000シリーズはもちろん、最新GPU搭載モデルとしてはかなりお手頃だ。
GeForce RTX 2080 SUPERとの比較でも同等以上のパフォーマンスを発揮するという |
主なスペックはベースクロックが1,410MHz、ブーストクロックが1,665MHz、バスインターフェイスはPCI-Express4.0(x16)で、今回検証するリファレンスモデル「GeForce RTX 3060 Ti Founders Edition」では、HDMI2.1×1、DisplayPort1.4ax3の4系統の出力インターフェイスを備える。
またTGP(Total Graphics Power)は、GeForce RTX 3070の220Wから200Wへと20W低減。補助電源コネクタの構成こそ8pinx1(Founders Editionでは12pinへの変換は必要)から変わらないものの、電源ユニットへの負荷やケース内冷却のハードルはさらに低くなり、Mini-ITXベースの小型ゲーミングPCでも無理なく導入することができるだろう。