エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.940
2020.12.06 更新
文:藤田 忠/撮影:松枝 清顕
ここからは、従来のNUCとは大きく異なっている「Intel NUC 9 Extreme Kit」を写真で眺めていこう。
まず最大の特徴となるのが、内部構造だ。省スペース性と拡張性の両立を実現するべく、考え抜かれた「Intel NUC 9 Extreme Kit」シリーズでは、これまでのNUCとは大きく変わっている。CPUをはじめ、メモリやM.2スロットを備えた、「Compute Element」と呼ばれるシステム基板部と、PCI-Express拡張スロットなどを実装するベースボードの2ブロックで構成されている。このベースボードにあるPCI-Express(x16形状)の専用スロットに「Compute Element」を差し込むことで動作するようになっており、上位CPUや、次世代CPUを搭載した「Compute Element」に買い換えることで、アップグレードが行えるようになっている。
「Compute Element」には、無線LANのアンテナなども接続されている。元に戻すのは結構手間なので、興味本位で抜いてしまうのはやめよう | 裏面にはCPUクーラーの固定マウンターが見える |
各種ケーブルに気をつけて、「Compute Element」を取り外した状態。カバー部にはCPUや、メモリを冷却するファンを備える |
「Compute Element」のカバーを外した状態。2基のメモリスロットとM.2スロットが備わっている |
カバー部にはファンのほか、M.2ヒートシンクを搭載 | 「Compute Element」は、PCI-Express(x16形状)形状の専用スロットに差し込まれている |
「Compute Element」を取り外すことで、ベースボード部のM.2スロットにアクセス可能になる。なお、このM.2スロットのレーンはCPU直結になっている |
拡張スロットを活用したグラフィックスカードの搭載や、「Compute Element」交換による次世代CPUへのアップグレードを想定しているだけに、冷却には余裕をもたせた設計になっている。最大の特徴は、両サイドにメッシュパネルを採用した高エアフロー仕様だ。両サイドのメッシュパネルから新鮮な空気を吸気し、トップからデュアルファンで排気する仕組みになっている。また、熱源となる電源ユニットはボトムに搭載され、独自に排気ファンが内蔵されている。
両サイドパネルはメッシュ仕様で、ドクロマークが描かれている |
排気はトップから行うようになっている |
裏面に2基のファンを装備するトップカバーは、背面2つのネジを緩め、手前に引くことで外れる |
カバーにはファン電力供給用の接点を備え、ケーブルを気にせずに外せる |
拡張スロット部のカバーにも吸排気口が空いている | 電源ユニット内蔵の排気ファン |
ボトム部には電源ユニット向けの吸気スリットが設けられている |