エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.940
2020.12.06 更新
文:藤田 忠/撮影:松枝 清顕
続いては、PCの地力チェックに使える統合ベンチマーク「PCMark 10」を実行して、「NUC9i9QNX」の性能を確認していこう。テストプリセットは、広範囲なテストを行う「PCMark 10 Extended」を選択している。なお、テストは「DUAL-RTX2070-O8G-MINI」を搭載した状態でも計測を行っている。
「Core i9-9980HK」のみでも普段使いや、ビジネスユースには十分なスコアだが、「DUAL-RTX2070-O8G-MINI」を搭載することで、GPU性能が処理に影響する「Digital Content Creation」、「Gaming」は当然のこと、「Essentials」と「Productivity」もスコアを伸ばしている。用途に合わせてグラフィックスカードを搭載できる「Intel NUC 9 Extreme Kit」シリーズなら、地力のパワーアップも容易という訳だ。
次は3DCG作成ソフトウェア「Blender」を試していこう。テストには公式ベンチマーク「Blender Open Data」を使用し、用意されている6つのシーンから、最も処理に時間を要する「victor」を選んでいる。
ベンチマークはCPUのみでの処理に加え、GPUを活用したCUDAとOptiXでのレンダリングも実行している。
「Core i9-9980HK」では処理完了に21分13秒を要したが、負荷時の全コアの動作クロックは3.26GHz程度に留まるため、十分な結果と言える。
注目は圧倒的な結果を残したGPUを活用したレンダリング。GeForce RTXシリーズが備えるRTコアを活用するOptiXの処理速度はダントツで、16コア/32スレッドCPUよりも高速に処理を完了しているほどだ。
ここからはゲーミング性能を試していくが、実ゲームを使ったチェックをする前に、ベンチマークを使って「Core i9-9980HK」内蔵GPUの「Intel UHD Graphics 630」のパフォーマンスを、GeForce RTX 2070グラフィックスカード搭載時とともに見ていこう。手始めは「ファイナルファンタジーXIV:漆黒のヴィランズ ベンチマーク」だ。
ここ数世代の間CPU内蔵GPUの性能はあまり向上していないため、「Intel UHD Graphics 630」では、標準品質(デスクトップPC)で「やや快適」指標こそ出るが、ベンチマーク中の平均フレームレートは実際にFFXIVをプレイするには厳しい22fpsになっている。