エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.941
2020.12.09 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
実際のゲームにおいては、どのようなパフォーマンスが期待できるだろうか。続いて人気オンラインゲーム「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ」の公式ベンチマークを動作させ、現実的なプレイ水準を探ってみよう。解像度は1,280×720ドットに固定し、描画品質をデスクトップPCとノートPC向けそれぞれの「高品質」と「標準品質」に設定。ベンチマークスコアとテスト中の平均フレームレートをチェックすることにした。
HD解像度まで落としたことで、「標準品質」なら“快適”を満たすスコアをマーク。ベンチマーク中の平均フレームレートも30fps以上出ており、設定次第で十分プレイ可能なスペックであることが分かった。一方「高品質」では評価が“やや快適”止まりで、平均フレームレートも最大22fps程度。あまり欲張らずに設定を見直した方が、快適なプレイを楽しめるだろう。
CPUやグラフィックスのベンチマークをチェックしたところで、「PN62-BB7047MT」にM.2 SSDを搭載した際の挙動をチェックしておこう。コントローラの発熱が大きいNVMe SSDは、サーマルスロットリングを防ぐためにヒートシンクを装備したいところ、内部スペースが限られるミニPCの場合はそうもいかない。
今回はPCI-Express3.0に対応するCFDのコストパフォーマンスモデル「EG1VNE」シリーズから、512GBモデルの「CSSD-M2M5GEG1VNE」を用意。「CrystalDiskMark 7.0.0」を3回連続で実行した際の挙動を確かめてみることにした。なおテストのデータサイズは16GiB、テスト回数は9回に設定している。
16GiB(MB/s) | 16GiB(IOPS) |
「CSSD-M2M5GEG1VNE」の公称スペックは、シーケンシャル読込2,000MB/sec、書込1,000MB/sec、ランダム読込95,000 IOPS、書込250,000 IOPS。ややランダム書込が伸び悩んだものの、「CrystalDiskMark 7.0.0」の結果のほとんどは公称値かそれ以上を満たす数値をマークした。
そしてグラフは「HWiNFO」でモニタリングした際のデータだが、ヒートシンク非搭載ながら温度は最大でも70℃程度。転送速度にも大きな乱れはなく、サーマルスロットリングを発生させることなく動作しているようだ。
これはコントローラに放熱用のメタルプレートを装着するなど、「EG1VNE」シリーズが熱に強いSSDである点も影響しているが、「Mini PC PN62」の冷却アルゴリズムの改善も見逃せない。従来モデルとは異なりSSD温度もモニタリング対象に加え、内蔵ファンの回転数を調整。そのおかげで、狭い筐体に閉じ込められた格好のSSDを、適正温度内で運用できているというわけだ。