エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.942
2020.12.11 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
ここからは、「MEG B550 UNIFY」の各部位や機能を画像で順番にチェックしていこう。まずはミドルクラスでは最高峰の堅牢さを誇る電源周りだ。14+2フェーズ構成の電源回路はフェーズダブラーを使用しないダイレクト設計が採用されており、電圧の安定と優れた電力効率を生み出している。
ダイレクト14+2フェーズ構成の強靭な電源回路を搭載。構成部材も選りすぐりの高品質コンポーネントが使われている |
MOSFETはフェーズあたり最大90Aの高出力に対応するDr.MOS仕様の「90A Power Stage」で、チョークコイルには「TITANIUM CHOKE III」を採用。それらを16フェーズ制御に対応したPWMコントローラInfineon「XDPE132G5C」が駆動させている。
また、電源回路の冷却にはヒートパイプを用いた大型のヒートシンクを搭載。7W/mkのサーマルパッドで各種モジュールに接している。PCB自体も通常の2倍となる2オンス銅箔層を用いた6層PCBを採用、極めて放熱に気を遣った構成であることが分かる。
ヒートシンクを取り外して電源周りをチェック。PWMコントローラには、16フェーズに対応するInfineonの「XDPE132G5C」が採用されている |
チョークコイルは高品質で電力効率に優れる「TITANIUM CHOKE III」を採用。ローサイド/ハイサイドMOSFETとドライバICを1チップに統合したDr.MOS仕様で、最大90A出力に対応する「90A Power Stage」を組み合わせている |
I/Oカバーを兼ねた大型のヒートシンク。2基のヒートシンクはヒートパイプで連結され、高い放熱性能が期待できそうだ。サーマルパッドも通常より高熱伝導のタイプが使用されている |
CPUソケットは従来どおりSocket AM4を採用。最新のRyzen 5000シリーズのほか、第3世代RyzenやRyzen 4000 Gシリーズに対応している |
基板には一般的なマザーボードに比べ2倍の銅箔層を用いた2オンス銅箔層PCBを採用。基板全体で導電性と放熱性が高められている |
基板裏のモジュールにもしっかりプレート状のヒートシンクが取り付けられていた |
M.2ヒートシンクにカバーされるように実装されている「MEG B550 UNIFY」のチップヒートシンク |
「MEG B550 UNIFY」が搭載するチップセットは、ここまでに触れているようにAMDのミドルレンジ向けチップ「AMD B550」だ。かねてより「Zen 3」アーキテクチャのサポートがアナウンスされており、「MEG B550 UNIFY」の場合は、発売時からRyzen 5000シリーズにネイティブ対応している。
最大のメリットは、上位のAMD X570に比べ、より安価にPCI-Express4.0対応環境を構築できる点だろう。CPU直結のレーンのみPCI-Express4.0に対応しており、最大20レーンのPCI-Express4.0と最大10レーンのPCI-Express3.0のほか、最大6基のUSB3.2 Gen.2ポート、最大6基のSATA3.0ポートなどをサポートしている。
搭載マザーボードは手頃にPCI-Express4.0環境が欲しい向きに最適だが、あくまで対応はCPU側。チップ側はPCI-Express3.0対応のため発熱は少なく、その分ヒートシンクにファンを内蔵する必要はなくなった |