エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.944
2020.12.16 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
ガッチリした大型のヒートシンクが頼もしい「X570 PG Velocita」の電源周り。CPUソケットはSocket AM4で、最新のRyzen 5000シリーズにネイティブ対応している |
ここからは、「X570 PG Velocita」に搭載された機能や装備をエリアごとにチェックしていこう。
電源周りには自慢の高品質コンポーネントが使われており、MOSFETには最大50A出力に対応する「50A Dr.MOS」、チョークコイルは飽和電流を3倍に高めた「プレミアム60Aパワーチョーク」を採用。合計14フェーズ構成の電源回路として搭載されている。また、使われているコンデンサは、一般的な高品質モデルに比べ20%も長寿命な「ニチコン製12Kブラックコンデンサ」だ。
そして電源ヒートシンクもご立派なもので、大型の「XXL Aluminum Alloy Heatsink」を2ブロック搭載。それらをヒートパイプで連結する構成になっている。
ヒートシンクを取り外すと、14フェーズ構成の電源回路が姿を現す。いずれも高品質なコンポーネントで構成され、高負荷時の安定動作を支えている |
ローサイド・ハイサイドMOSFETとドライバICを統合したDr.MOS仕様の「50A Dr.MOS」、VCORE電圧の安定性を向上させる「プレミアム60Aパワーチョーク」を採用。コンデンサも高耐久な「ニチコン製12Kブラックコンデンサ」を使用している |
各モジュールとサーマルパッドで接しているヒートシンク。ヒートパイプで連結されたビッグサイズの冷却機構だ |
PCBには通常の2倍にあたる2オンス銅箔層が用いられ、基板全体で放熱性を高める仕様。PCB層の隙間を減らすことで湿度由来のショートを防ぐ「高密度ガラス繊維PCB」が採用されている |
「X570 PG Velocita」の搭載するチップセットは、AMDのハイエンド向けチップ「AMD X570」だ。AMD B550の登場で唯一のPCI-Express4.0対応チップではなくなったものの、CPU直結だけでなくチップセット側もPCI-Express4.0に対応するため、より多くのレーン数を扱うことができる。
その影響でチップセットの発熱は大きく、AMD X570搭載マザーボードのチップセットクーラーは冷却ファンが基本装備になっている。「X570 PG Velocita」では、その冷却ファンにMTBF50,000時間の長寿命EBRベアリングファンを採用。さらにファンサイズを7.5mmに大口径化することで、風量を確保して冷却効果を高めている。
チップセット冷却用の小口径ファンを内蔵するクーラー。ファン位置が従来より下側にオフセットされている |
チップセットとサーマルパッドで接触するチップセットクーラー。2箇所でネジ留めする仕様で、ARGB LEDも内蔵されている | AMDのハイエンド向けチップセット「AMD X570」を搭載。CPU側だけでなくチップ側もPCI-Express4.0に対応している |