エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.945
2020.12.19 更新
文:藤田 忠/撮影:松枝 清顕
In Win「SR36PRO」(型番:IW-LC-SR36PRO) 市場想定売価税抜15,800円(2020年12月18日発売) 製品情報(In Win Development) |
今回その実力を試すことにしたIn Win最新オールインワン水冷ユニットの360mmラジエターモデル「SR36PRO」(型番:IW-LC-SR36PRO)と、240mmサイズラジエターモデル「SR24PRO」(型番:IW-LC-SR24PRO)は、見た目こそ、2020年7月に国内発売された「SR36」「SR24」と同じだが、”PRO”の名を冠する通り、随所が強化されている。まずは、「SR××」シリーズとの違いとともに、その特徴を紹介していこう。
360mmサイズのラジエターを採用する「SR36PRO」を用意 | 進化の少ないオールインワン水冷ユニットだが、一際目立つ大型ウォーターブロックを装備している |
240mmサイズラジエターを備える兄弟モデルIn Win「SR24PRO」(市場想定売価税抜13,800円)も同時発売。システムに合わせてチョイスしたい 製品情報(In Win) |
「SR」シリーズの最大の特徴となるのが、In Winが特許を取得しているデュアルポンプ仕様の大型ウォーターブロックだ。
冷却液のイン側とアウト側にタービンを装備。2つを並列稼働させることで、冷却液の循環スピードを高めるという仕組み自体はシンプルだが、冷却の要になるマイクロチャネルフィン採用の銅製ベースプレートを循環する冷却液の流量が増えることで、CPUコアの温度上昇を抑えることが可能になる。
さらに冷却性能は落ちるが、1つのタービンが故障した際ももう1つで稼働できるフェイルセーフ機能にも対応。故障時にはウォーターブロック部トップにあるLEDで故障を知らせる機能も装備しているので安心だ。
ポンプが壊れたことに気がつかずにそのまま運用し、CPUのサーマルスロットリング発生→性能ダウンしていたといったことが意外と多いオールインワン水冷ユニットだけに、デュアルポンプによるフェイルセーフは、高い冷却性能に加え、大きなポイントとなる。
機能面だけでなく、ウォーターブロック部は特徴満載。「SR××PRO」では筐体素材をアルミニウム合金にグレードアップしたほか、トップのLEDイルミネーションがアドレサブルRGB LEDに変更されている。
水冷ユニットの冷却性能に大きく影響する冷却液の流量をアップさせる特許取得のツインタービン仕様ポンプ |
片側のタービンが故障して停止しても冷却液が循環するので、CPUのサーマルスロットリングを防げる | 筐体にはアルミニウム合金を採用。高級感ある外観とともに、内蔵LEDやポンプなどの放熱にも期待できそうだ |
ウォーターブロック部トップに加え、120mmファンもLEDイルミネーション機能を搭載。付属ファンの型番は市販されている「Jupiter Series AJF120」になるが、最大ファン回転数が1,800rpmから2,500rpmにアップしており、最大風量と静圧が向上。同時に耐久性も30,000hrsから60,000hrsの2倍に向上している。
LEDはウォーターブロックトップと同じく、アドレサブルRGB LEDに対応。ASRock「Polychrome Sync」、ASUS「Aura Sync」、GIGABYTE「RGB Fusion」、MSI「Mystic Light Sync」などといったマザーボード搭載LED制御機能を使うことで、マザーボード上のLEDイルミネーションと同期することも可能になっている。
耐久性や最大回転数がアップした「SR××PRO」仕様の120mmファン「Jupiter Series AJF120」が付属する | 「Jupiter Series AJF120」は、アドレサブルRGB LEDを搭載。ウォーターブロックトップのLEDとは別に制御可能になっている |
「SR××PRO」ではアルミニウム製ラジエターのフィン密度も向上され、冷却性能が強化されているのもポイントだ |