エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.945
2020.12.19 更新
文:藤田 忠/撮影:松枝 清顕
ここからは、12コア/24スレッド、ベースクロック3.7GHz、ブーストクロック4.8GHzの「Ryzen 9 5900X」や、AMD X570チップセットを搭載したコスパ優秀なMSI「MEG X570 UNIFY」などで組んだバラック状態のテスト環境と、「SR36PRO」を組み合わせて、その冷却性能を見ていこう。
Ryzen 9 5900Xはマルチスレッド負荷時にオールコアが4.25GHz前後で動作するが、ここではAMD Ryzenの自動オーバークロック機能「PBO(Precision Boost Overdrive)」を有効にして、4.55GHz前後まで動作クロックを伸ばしている。
Ryzen 5000シリーズ上位モデルのRyzen 9 5900Xを使用 | 物理12コア、論理24スレッドのRyzen 9 5900X。L3キャッシュは64MBで、TDPは105Wになる |
マルチスレッド処理時のクロックは4.55GHz前後まで上昇し、コア電圧は最大1.5Vを記録(HWiNFO64)している | シングルスレッド処理時は、4.8GHz~4.95GHzまで上昇している。 |
マザーボードには光りものなどを排して、コストを抑えたX570チップセット採用のMSI「MEG X570 UNIFY」を利用している | 「HWiNFO64」のシステム概要 |
アルミ外装を纏う大型ウォーターブロックの存在感は抜群だ。無限記号とツインタービンをイメージした刻印や、In Winロゴもグッドだ |
「SR36PRO」のウォーターブロックとファンのLEDは、MSI「Mystic Light」からコントロールできる |
「SR36PRO」をオープンフレームPCケースに取り付け。その実力のほどをストレステストツール「OCCT 7.1.0」を使ってチェックしていこう。
ストレステストはプリセット「OCCT」を「データセット大」で30分間実行。モニタリングソフトウェア「HWiNFO64」を利用して、テスト実行中の各種数値のログを取得し、CPU温度は「HWiNFO64」の「CPU(Tctl/Tdie)[℃]」、CPU動作クロックは「Average Effective Clock[MHz]」、ファン回転数は「CPU [RPM]」としている。
120mmファン「Jupiter Series AJF120」×3基は、ラジエターに風を吹き付ける向きで取り付け。ファンの回転数制御はマザーボードのファン制御機能「Smart Fan」を利用した。デフォルト設定では「Jupiter Series AJF120」は、CPU温度50℃から60℃で50%台、70℃台で100%の回転数に設定された。
各種ファンの回転制御は、MSI総合ユーティリティー「Dragon Center」の「User Scenario」から行える | 今回のテストでは「Smart Fan」を使って、ファン回転数を制御している |