エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.946
2020.12.21 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹/撮影・pepe
CFD「PG4VNZ」シリーズ CSSD-M2M2TPG4VNZ(2TB) 市場想定売価税込53,000円前後(11月下旬発売) CSSD-M2M1TPG4VNZ(1TB) 市場想定売価税込24,000円前後(12月上旬発売) CSSD-M2M5GPG4VNZ(500GB) 市場想定売価税込15,000円前後(12月発売予定) 製品情報(CFD販売株式会社) |
今回の主役である「PG4VNZ」シリーズは、CFDのエンスージアスト/プロ向けSSD「PG」シリーズに属する、PCI-Express4.0(x4)NVMe M.2 SSDの最新モデル。昨年7月に発売が開始された「PG3VNF」シリーズや、そのマイナーチェンジモデルとして今年8月に発売が開始された「PG3VND」シリーズの正統後継に位置づけられる製品で、コントローラにはTSMC 12nmプロセス、トリプルコアARM Cortex R5を採用するPhisonの第2世代IC「PS5018-E18」を搭載する。
TSMC 12nmプロセスで製造されたPhison「PS5018-E18」。「PS5016-E16」のようなメタルプレートはなく、ICチップはむき出しの状態だった |
さらに高速なMicron製3D TLC NAND(B27B)フラッシュと、最大2GBの大容量DDR4キャッシュを組み合わせることで、PCI-Express3.0(x4)SSDの約2.1倍、第1世代のPCI-Express4.0(x4)SSDとの比較でも約1.4倍となる最高7,000MB/secの高速データ転送を実現しているワケだ。
またディスクの空き容量に合わせて、ガーベッジコレクションの実行を調整する「Smart Data Processing」、データを先読みすることで読込性能を高速化する「Predict & Fetch」、NANDフラッシュの一部をキャッシュとして使用することで、耐久性と性能を高める「SLC Caching」などのパフォーマンス向け機能や、データの破損を防ぐ「LDPC ECC」、NANDフラッシュの劣化を抑える「静的・動的ウェアレベリング」、データの信頼性を高める「Bad Block Management」といったフラッシュ管理機能を搭載する。
CFD「PG」シリーズではおなじみのドラゴンをモチーフにしたパッケージ。容量表示は色分けされているため、間違う心配もない |
容量ラインナップは500GB、1TB、2TBの3モデル。公称転送速度は500GBモデルがシーケンシャル読込6,500MB/sec、書込2,850MB/sec、ランダム読込170,000 IOPS、書込600,000 IOPS、1TBはそれぞれ7,000MB/sec、5,500MB/sec、350,000 IOPS、700,000 IOPS、最も高速な2TBでは7,000MB/sec、6,850MB/sec、650,000 IOPS、700,000 IOPSに達する。
NANDフラッシュはMicron製3D TLC NAND(B27B)を採用。「BiCS4」の従来モデルよりは低いものの、7,000MB/secクラスの高速転送を謳う最新SSDの中ではトップクラスの耐久性を誇る |
すでに7,000MB/secクラスのシーケンシャルアクセスを謳うPCI-Express4.0(x4)SSDとしては、Samsung「980 PRO」や、Western Digital「WD_BLACK SN850」がリリースされているが、シーケンシャル書込が6,000MB/secを超えるのは「PG4VNZ」シリーズのみ。さらに書込耐性も500GBで350TBW、1TBが700TBW、2TBが1,400TBWと最も高く設定されている。