エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.948
2020.12.29 更新
文:松野 将太/撮影:松枝 清顕
ここからは、「NITRO+ Radeon RX 6800」の性能をベンチマークで検証していこう。なお、テストはRadeon RX 6800 XT搭載の「NITRO+ Radeon RX 6800 XT OC 16G GDDR6」をメインに実施している。テスト環境のCPUはAMDの「Ryzen 9 5900X」で、GPUドライバは原稿執筆時点で最新の「Adrenalin 20.12.2」を使用し、Ryzenとの組み合わせで利用可能な「Smart Acceess Memory」はすべてのテストで有効化している。本製品にはビデオBIOSが2つ存在するため、Performance ModeとSilent Mode、2つのモードで計測を行った。
まずは、3D描画性能を確認できる定番ベンチマークソフト「3DMark v2.16.7094」の結果を確認していこう。DirectX 12対応のテスト「Time Spy」では、プリセットはWQHD(2,560×1,440ドット)解像度の「Time Spy」、および4K解像度(3,840×2,160ドット)の「Time Spy Extreme」を選択している。
どちらのモードでも「Time Spy」の総合スコアは17,000オーバー、「Time Spy Extreme」のスコアは8,500オーバーと、従来のハイエンドGPUをゆうに上回る「Radeon RX 6800 XT」搭載グラフィックスカードらしいスコアを発揮している。「Time Spy」テスト実行中のフレームートはGraphics test中でも100fps超え。4K解像度の「Time Spy Extreme」でも50~60fps前後と、これだけ重いベンチマークでも一定の結果を出せており、4Kゲーミングも現実的と言ってよさそうだ。なお、2つのモードは多くの計測で「Silent Mode」時のスコアが若干落ちるものの、ほとんど誤差と言っていいレベルに留まる。
余談だが、念のため同じGPUを搭載しているはずの「NITRO+ Radeon RX 6800 XT OC 16G GDDR6」と「NITRO+ Radeon RX 6800 XT OC 16G GDDR6 SPECIAL EDITION」のスコアを「Time Spy」テストで比較してみた。こちらはPerformance Modeの結果のみ計測している。
結果は見ての通りで、計測回による誤差はあったものの、どちらのGPUでも違いがないと言っていいレベルだ。購入の際は、純粋にファン部分のLEDによる見栄えのいいライティング効果が必要かどうかで選んでしまって問題ないだろう。
次にDirectX 11対応テストである「Fire Strike」のスコアをチェックする。プリセットは4K解像度の「Fire Strike Ultra」、WQHD解像度の「Fire Strike Extreme」、フルHD解像度(1,920×1,080ドット)の「Fire Strike」の3種類を選択した。
比較的低い解像度でフレームレートを伸ばしやすい「Ryzen 9 5900X」との組み合わせもあって、「Fire Strike」の総合スコアは37,000を超え、Graphics Scoreも50,000を軽くオーバーする凄まじい値が出ている。WQHD解像度の「Fire Strike Extreme」のスコアは約24,000、4K解像度の「Fire Strike Ultra」でもおよそ13,000前後と十分すぎる結果だ。なお、こちらのテストでも2つのモードのスコアはほとんど拮抗している。