エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.951
2021.01.07 更新
文:池西 樹(検証)/文・撮影:松枝 清顕(解説)
CPUに密着させることで、熱を伝導させる役割を担う受熱ベースプレート。素材は銅製で厚さは肉厚の4mm。サイズは40mm四方で、φ6mmヒートパイプは合計5本で構成されている。なお「DESSERTS3」では、上位モデルたる特有の製造方法にも注目しておきたい。
外観では判別しにくいが、アルミニウム製放熱フィンとφ6mmヒートパイプの接合部分にはハンダが流し込まれている。48枚で構成された放熱フィンと受熱ベースプレートから吸い上げた熱を移動させるヒートパイプは、両者の密着性で性能が左右される事は言うまでもない。ヒートシンク全体にロスなく熱が拡散できるか否かが冷却機器の決め手であり、製造方法を知る事は製品選びの重要なポイントなのだ。
放熱フィンとヒートパイプ間は、リフローはんだ付け工法で製造。これにより、ベースプレート付近には、ハンダまたは黄色のフラックスが付着している事があるという。もちろん製品に問題はない |
メッキ処理済みの受熱ベースプレートには、出荷時よりプレートがネジ固定済み。両端にはばねネジが装着されており、マウンティングプレート(台座)に固定する際に使用する |
ヒートシンク背面よりφ6mmヒートパイプの配置を確認。両端3本、その内側2本がヒートシンクに貫通している様子が分かる |
冷却ファンは単体発売もされている「MAGISTERIAL12 120mm PWMファン」が採用されている。リブ無し25mm厚の120mmファンで、回転数は800~1,550rpm±10%、騒音値最大27dBA、風量最大80CFM±5%、静圧最大2.15mmH2O±5%。なお軸受けはFDB(流体軸受けベアリング)で、MTBFは3万時間とされる。
ヒートシンクにはクリップ固定。なおもうひと組分のクリップが付属し、デュアルファン運用にも対応する。搭載ファンのコネクタは4pinで、ケーブル長は実測で約200mmだった |