エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.960
2021.02.05 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
ASUS「VC66-C2B7025ZN」 市場想定売価税込134,820円(2021年2月5日発売) 製品情報(ASUS) |
昨今のテレワーク需要の高まりにより、いま小型PC市場が活況だ。ガッチリとしたデスクトップマシンはやや大げさに感じるけれど、しっかり使えるPCが自宅に欲しい。そんなニーズに応える小型PCの新星として、ASUSから「Mini PC VC66-C2」シリーズが登場した。
これまで何度も詳細レビューをお届けしている、NUCサイズの「Mini PC PN」シリーズなどに比べれば、二回りほどサイズアップ。まったくの別モノといった印象だ。それもそのはず、「Mini PC VC66-C2」はデスクトップ版の第10世代Intel Coreプロセッサを搭載しており、文字通りデスクトップマシン匹敵のパワーを備えている。
デスクトップ版のCPUとノートPC向けメモリを組み合わせた、Intel B460チップ採用の小型PC。余裕のある筐体を活かし、十分な拡張性も備えている |
冒頭触れたように“買ってすぐ使える”完成品のPCで、最上位モデルは8コア/16スレッドのCore i7-10700(最大4.80GHz/TDP65W)を搭載。Intel B460ベースのシステムが採用されており、メモリは小型PCらしく2,933MHz動作のSO-DIMMを最大16GB実装する。
ストレージはNVMe M.2 SSD 256GBに加えて、1TBの2.5インチSATA3.0 HDDを内蔵。標準でデュアルストレージが組み込まれている。実のところ「Mini PC VC66-C2」のストレージ事情はもう少し複雑なのだが、詳細はこの後の分解セッションでご紹介しよう。
小型PCとしてはトップクラスと言える、充実したインターフェイスもトピック。システムの使い勝手を左右する要素でもある |
そしてグラフィックスは、Intel UHD Graphics 630を内蔵。リアのType-CポートはDisplayPort出力(DP alt mode)に対応しており、DisplayPortとHDMIを合わせ、最大3画面を出力することも可能だ。
ネットワーク機能も強力で、有線ギガビットLANのほか、Intel製モジュールによるデュアルバンドのWi-Fi 6(802.11ax)とBluetooth 5.0に対応。デスクトップPCよりはるかにコンパクトなサイズ感を実現しつつ、一般的な小型PCを上回るスペック・機能を与えられた製品と言える。
また、24時間365日稼働のテストをパスするなど信頼性も十分。ビジネス用マシンとしては元より、幅広い要求に応えてくれそうなPCだ。
「Mini PC VC66-C2」シリーズのパッケージは、小型PCとしてはかなり大きい。外形寸法は幅508mm、奥行き130mm、高さ258mmといったところ |
シリーズラインナップは、Core i7-10700と16GBメモリを搭載する上位モデルの「VC66-C2B7025ZN」、さらにCore i5-10400(6コア/12スレッド/最大4.30GHz)と8GBメモリを搭載する「VC66-C2B5024ZN」を合わせた2モデル展開。それに加えて直販のASUS Storeでは、Blu-rayドライブを内蔵した限定モデル「VC66-C2B3019ZN」も販売される。
ASUS Store直販限定のBlu-rayドライブ採用モデル「VC66-C2B3019ZN」。ちょうど“2階”の部分にスリムドライブが内蔵されたバリエーションだ |
なお今回は、シリーズの最上位モデル「VC66-C2B7025ZN」を借り受け、検証を進めていく。早速その外観から内部構造に至るまで、隅々までチェックしていこう。