CPUを冷却するブロアーファン。薄型設計ながら、限られたスペースを有効活用してTDP65WのCPUを冷却できるよう仕上げられている

下段のマザーボード格納スペースで最も多くの場所を占有していたのは、Core i7-10700を冷却するクーラーだ。多数のフィンで放熱面積を稼ぐヒートシンクに横からブロアーファンの風が吹きつける設計になっており、フロントから向かって右方向に排熱している。

そしてその周囲には、NVMe M.2 SSDを搭載したM.2スロットやWi-Fiモジュールなどをレイアウト。なおメモリは、マザーボードの表裏の両面に1基ずつSO-DIMM用のスロットが設けられていた。

M.2スロットには、IntelのエントリーNVMe M.2 SSD「SSD 660p」シリーズの256GBモデル「SSDPEKNW256G8」が実装されていた。ヒートシンクの類は非搭載だ

NVMe M.2 SSDの直下に実装されていた、Wi-Fi 6+Bluetooth 5.0に対応するIntel製のWi-Fiモジュール「AX200NGW」

マザーボード上に実装されていた、DDR4-2933MHz 8GBのSK Hynix製SO-DIMM「HMA81GS6DJR8N」

底面のフタを開けると、マザーボード底面に実装されたメモリスロットに容易にアクセスできる。ただし保証規定上は開封不可のため、ネジ穴には封印シールが貼られていた

8コア/16スレッドCPUを搭載した小型PCの実力とは

「Mini PC VC66-C2」シリーズの外観から内部構造までを観察したところで、いよいよ電源を投入して実働チェックを進めていこう。おさらいになるが、検証機の「VC66-C2B7025ZN」はデスクトップ向けの8コア/16スレッドCPUであるCore i7-10700（最大4.80GHz/TDP65W）を搭載、メモリは2,933MHz動作の16GBが実装されている。はたしてどの程度のパフォーマンスを見せてくれるだろうか。

CPU-ZでCore i7-10700の挙動をチェックしたところ、高負荷時は最大4.7GHz程度で動作。メモリはDDR4-2933MHzの16GBが認識されている

グラフィックスは、CPU内蔵のIntel UHD Graphics 630だ。フルロード時には、最大1,200MHzで動作していた