エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.962
2021.02.12 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
スチール製のホルダーとブラケット、専用ネジで構成される「ASRockグラフィックスカードホルダー」。取り付けるネジ穴周辺にはクリアランスが必要なため、ASRock製マザーボード以外では使用することはできない |
最近ではローエンドを除く多くのマザーボードで、グラフィックスカード用のPCI-Express(x16)スロットにメタルスロットが採用されている。しかし、AMD Radeon RX 6000シリーズや、NVIDIA GeForce RTX 30シリーズではTDPが300W以上に達したこともあり、VGAクーラーはさらに大型化。メタルスロットだけで、その巨体を支えることは難しくなっている。
ASRockから提供された資料によれば、「ASRockグラフィックスカードホルダー」はATXマザーボードの一部モデルにバンドルされるとのこと |
そこでASRockでは、Intel Z590マザーボードの一部に「ASRockグラフィックスカードホルダー」のバンドルを開始。専用設計のメタル製ホルダーを使用することで、外観を損なうことなく巨大なグラフィックスカードを安全に運用できるようになった。画像セッションのラストはこの「ASRockグラフィックスカードホルダー」の取り付け方法について簡単に紹介しておこう。
基板右下と右中央のスタンドオフの固定穴を使い、スチール製ホルダーをネジ止めする。なお固定用のネジはミリネジとインチネジが付属するため、スタンドオフの種類に合わせて選択する |
続いて短いネジ2本を使い、グラフィックスカードを支えるブラケットを固定 |
グラフィックスカードを仮に搭載してブラケットの位置を調整する |
VGAクーラーの端にブラケットを引っ掛けるようにして、グラフィックスカードを支える。これにより、PCI-Express(x16)スロットの破断を防ぐとともに、グラフィックスカード自体の曲がりも防止できる |
実際にPCケースに搭載したところ。一般的なVGAサポーターのように露出することがないため、ケース内部の美観を損ねないのもメリットだ |
シングルスレッド処理やゲーム性能のさらなる飛躍が期待されている、第11世代Intel Coreプロセッサに合わせて開発されたASRock「Z590 Steel Legend」。その最大の特徴となるのが、「Steel Legend」シリーズ最高峰となる14フェーズのデジタル電源回路だ。さらに回路設計の最適化や冷却性能の強化もあり、電源回路だけを見ればハイエンドモデルと比較しても何ら遜色のないレベルに仕上げられている。
さらにコストを抑えながら超高クロックメモリの動作を可能にする「タブ化配線」や、大型化が進むグラフィックスカードを安全に運用するための「ASRockグラフィックスカードホルダー」など、ハイエンド構成を見据えた最新技術も導入されている。
機能面での大きな違いはUSB3.2 Gen.2×2のみと、チップセット自体は小幅な変更にとどまるIntel 500シリーズ。またIntel 400シリーズのマザーボードでも、第11世代Intel Coreプロセッサ(およびPCI-Express4.0)をサポートすることから、Intel 500シリーズを敢えて選択する必要はないと考えている人もいるだろう。しかし、その性能を最大限に引き出すためには、「Z590 Steel Legend」のような専用設計のマザーボードを選ぶ必要がありそうだ。
協力:ASRock Incorporation