エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.963
2021.02.16 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
ここからは、ボックスから取り出した「G-Master Hydro X570A Extreme」のサイドパネルを開放。その内部構造を観察してみよう。なお編集部に届けられた評価機は、CPUが12コア/24スレッドのRyzen 9 5900X、メモリ容量が32GBにカスタマイズされていた。
余裕の内部スペースにデュアル水冷仕様のシステムを搭載。いったいどのように構成パーツが組み込まれているのだろうか |
高いハードルを乗り越えてオールインワン水冷化が施されたグラフィックス。カスタマイズメニューでは、GeForce RTX 3090またはGeForce RTX 3080から選択できる |
「G-Master Hydro X570A Extreme」にとって、最大のトピックは独自に水冷化を施したGeForce RTX 3090/3080グラフィックスカードの存在だ。製品化にあたり、TDP300W超の発熱がネックになった点は冒頭で触れた通り。その影響で120mmラジエターを使用していた従来のクーラーでは冷却能力が不足してしまったことから、Asetekに依頼してクーラーを新設計。新たに240mmラジエターを搭載する「Hybrid GFX 240mm LCS」を導入することになった。
ベースとなったグラフィックスカードの空冷クーラーも最大限に活用。ファンカバーの形状を見るに、Manli製グラフィックスカードが採用されているようだ |
さらに電源モジュールやビデオメモリなど、基板上のコンポーネントをより効率的に冷却するため、ベースになるグラフィックスカードを変更。従来はブロアーファンタイプを採用していたところ、今回は3スロット厚の3連ファンクーラーを備えたモデルをベースに水冷化を施した。
具体的には、GPUコアに新型クーラーのウォーターブロックを装着しつつ、ヒートシンクを加工した本来の3連ファンクーラーを合体させるというもの。これでGPUコアに加え、基板全体をくまなく冷却できる大掛かりな冷却機構が完成するというわけだ。
トップにピタリと収まっている、新設計されたAsetek製クーラーのラジエター。冷却ファンには、Noctuaのプレミアムファン「NF-A12x25 ULN」が2基搭載されている |
トップパネル側のマウント風景を観察。グラフィックス用の240mmラジエターと並び、「Define S2 TG」標準の140mmファン「Dynamic X2 GP14」が搭載されている |
グラフィックスカードを下支えする、サイコムロゴ入りのオリジナルサポートステイ。拡張スロット装着型のため、悪目立ちしないというメリットもある |
なお、ヘビー級の水冷仕様グラフィックスカードを支えるため、同様にオリジナル設計のサポートステイを標準装備。スロットの破断に加え、輸送中のカード脱落を防いでくれる。