エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.965
2021.02.21 更新
文:撮影・こまめ
ディスプレイサイズは17.3型で、解像度は4K (3,840×2,160ドット)またはフルHD (1,920×1,080)ドットだ。今回検証した評価機は4Kモデルで、液晶パネルにはAUOのAHVA (IPS)パネル「BB173ZAN03.3」が使われていた。
映像は非常に明るく、色合いは自然で違和感がない。パネルのスペックとしては輝度が最大400nitとのことだが、表面がノングレアなのでギラギラとしたまぶしさは感じられなかった。
4Kディスプレイは映像が非常に高精細。写真やゲーム画面が細部のディティールまではっきりと映し出される |
標準収録ユーティリティ「MSI True Color」を使えば、利用シーンに合わせて画面の色味を手軽に変更可能だ。4Kモデルでは「Adobe RGB」や「Display P3」などクリエイティブワーク向けのプリセットが用意されており、プロレベルの作品作りにも利用できる。実際に色域を計測したところ、「sRGB」モードはカバー率99.2%、「AdobeRGB」モードでカバー率99.3%、「Display P3」モードでDCI-P3カバー率92.6%だった。計測時にセンサーの誤差も生じているはずだが、概ね色域を忠実に再現していると考えていいだろう。
標準収録の「MSI True Color」。7種類のプリセットから画面の色合いを変更できるほか、それぞれの表示モードの微調整も可能 |
標準設定の「ゲーマー」 (左)とクリエイティブワーク向けの「AdobeRGB」 (右)の違い。「ゲーマー」ではコントラストがやや低く色が青っぽいのに対して、「AdobeRGB」のほうがより違和感のなく豊かな色合いが再現されている |
市販のキャリブレーターを使ったソフトウェアキャリブレーションにも対応 | 画面中央にクロスヘア (照準)を常時表示する機能も用意。FPSやTPSなどで便利だ |
リフレッシュレートはNVIDIA GeForce RTX 3070搭載のフルHDモデルが最大300Hzで、NVIDIA GeForce RTX 3080搭載の4Kモデルが最大120Hzだ。4Kモデルは標準で60Hzに固定されているが、常時dGPUを使用するモードに変更することで120Hzに切り替えられる。
標準収録ユーティリティ「MSI Dragon Center」を起動し、「Home」→「General Setting」の「基本設定」で「GPU Switch」を「Discrete Graphics Mode」に変更。続いてWindows 10の「設定」から「システム」→「ディスプレイ」→「ディスプレイの詳細設定」でリフレッシュレートを120Hzに変えられる |
120Hzのリフレッシュレートはeスポーツレベルのプレイヤーには物足りないかもしれないが、高レベルのプレイヤーは300HzのフルHDモデルを選べばいいだろう。4Kモデルはオープンワールドなどのタイトルで美しいグラフィックスを楽しみたい人に向いている。4K最高画質で120FPS以上出るタイトルは限られるが、90FPS前後でも画面の動きがかなりなめらかに感じられるはずだ。またゲーム以外でも画面のスクロールやドラッグ時のウィンドウがなめらかに動くので、作業時のストレスも軽減されるに違いない。
4Kモデルはシングルプレイで高精細なグラフィックスを楽しみたい人に向いている |