エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.965
2021.02.21 更新
文:撮影・こまめ
ここからは「GE76 Raider」のベンチマーク結果を交えながら、実際のパフォーマンスについて解説する。スペックをおさらいすると、CPUはIntel Core i9-10980HKでメモリ容量は64GB、ストレージは2TB SSD、グラフィックスはNVIDIA GeForce RTX 3080 Laptop GPU 16GB GDDR6だ。
なおベンチマークテストの実施あたりWindows 10の電源プランは「バランス」に、「Dragon Center」の「ユーザーシナリオ」は「Extreme Performance」に設定した上で、さらに空冷ファンを最大出力で回転させる「Cooler Boost」を有効にしている。ベンチマーク結果はパーツ構成や環境、タイミングなどで大きく変わることがあるため、あくまで参考値として考えていただきたい。また文中で触れている他パーツとの比較値は、筆者調べによるものだ。
まずはCPU性能を計測する「CINEBENCH R15」および「CINEBENCH R20」の結果から。
「GE76 Raider」ではCPUとして、8コア/16スレッドで動作するIntel Core i9-10980HKが使われている。末尾に「K」の文字が付く倍率アンロックタイプでオーバークロックが可能だが、今回の検証ではオーバークロックしない状態でテストを行なった。
現行世代のゲーミングノートPCでよく使われているのは、6コア/12スレッドのIntel Core i7-10750Hだ。「GE76 Raider」で使われているIntel Core i9-10980HK搭載はIntel Core i7-10750Hよりもコア数が多いだけあって、ベンチマークテストでは優秀な結果が出ている。同じ8コア/16スレッドのIntel Core i7-10870Hとは大きさはないものの、マルチコア/シングルコアともに優秀な結果だ。ゲーミングノートPCとしてだけでなく、クリエイター向けノートPCとしても活用できるだろう。
ストレージは2TB M.2 SSDで、評価機ではWestern Digitalの「SN720」が使われていた。PCI-Express3.0(x4)接続の超高速タイプで、デフォルトのテストではシーケンシャルリードで3400MB/sec程度の非常に優秀な結果が出ている。データサイズを64GiB、テスト回数を「9回」に変えて計測を3回連続で行なっても、アクセス速度の低下は見られなかった。
「CrystalDiskMark 8.0.1 x64」による2TB M.2 SSDのアクセス速度計測結果(左)。高負荷な処理(64GiB×9回を3セット)を行なっても速度低下の兆候は見られなかった |
3Dベンチマークソフト「3DMark Version 2.17.7137 s64」から、DirectX 12のパフォーマンスを計測する「Time Spy」の結果は以下のとおり。
NVIDIA GeForce RTX 3080を搭載する評価機では、非常に優秀なスコアが出ている。「Time Spy Graphics score」では前世代のハイエンドGPUであるNVIDIA GeForce RTX 2080の平均値に対して28.7%もスコアが上昇した。またワンランク下のNVIDIA GeForce RTX 3070に対しても、スコアで大きく上回っている。ちなみにWQHD解像度で負荷がやや軽めの「Time Spy」ではGraphics test 1で85.36FPS、Graphics test 2で72.30FPS。4K解像度で負荷が高い「Time Spy Extreme」ではGraphics test 1で41.07FPS、Graphics test 2で36.70FPSだった。