エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.975
2021.03.17 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
まずは3Dベンチマークソフトの定番「3DMark」から、レイトレーシングの性能を測定する「Port Royal」のスコアを確認していこう。
GPUの負荷が高いレイトレーシングテストということもあり、Radeon RX 6800との差は30%以上とかなり大きい。フレームレートも30fpsを上回ることができず、WQHD解像度でもレイトレーシング機能を有効にする場合は、ある程度画質の調整が必要になるだろう。
続いて、シーン全体のレンダリングにレイトレーシングを使用する高負荷テスト「DirectX Raytracing」の結果を確認しておこう。
もともとRadeon RX 6000シリーズが苦手としているテストだが、Radeon RX 6700 XTはRadeon RX 6800の約6割前後に留まる厳しい結果。フレームレートも約13fpsまでしか上がらず、テスト中の映像もコマ落ちが目立つ状態だった。レイトレーシングに対応するゲームがメインなら、より最適化が進んでいるGeForce RTX 30シリーズを選択したほうがいいだろう。
次に一般的なゲームで使用されているラスタライズ性能を確認するため、APIにDirectX 12を使用する「Time Spy」のスコアをチェックしていこう。プリセットは「Time Spy」と「Time Spy Extreme」の両方で計測を行った。
レイトレーシング関連のテストではRadeon RX 6800に大きく差をつけられていたRadeon RX 6700 XTだが、WQHD解像度の「Time Spy」は約25%、4K解像度の「Time Spy Extreme」でもその差は約27%に留まる。主要ゲーム性能を算出する「Estimated game performance」(Battlefield V/1440p Ultra)でも「105+FPS」の判定で、AMDの謳い文句であるWQHD解像度の高リフレッシュレート環境にはしっかりと対応することができる。
「3DMark」ベンチマークのラストは、APIにDirect X11を使用する「Fire Strike」のスコアを確認しておこう。プリセットはこちらも「Fire Strike」「Fire Strike Extreme」「Fire Strike Ultra」の3種類全てで計測を行っている。
WQHD解像度の「Fire Strike Extreme」や、4K解像度の「Fire Strike Ultra」の傾向は「Time Spy」とほぼ同じ。ただし、フルHD解像度の「Fire Strike」では約21%に差が縮まっている。またもともとRadeon RX 6000シリーズが得意としているベンチマークということもあり、GeForce RTX 30シリーズと比較すると「Fire Strike」や「Fire Strike Extreme」ではGeForce RTX 3070以上、「Fire Strike Ultra」でもほぼ同等のパフォーマンスを発揮する。