エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.976
2021.03.19 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
ZALMAN「WATTTERA 1000W」(型番:ZM1000-EBTII) 市場想定売価税込20,900円(2月19日発売) 製品情報(ZALMAN)(株式会社アスク) |
ZALMANが手がける電源ユニットとしては、とてつもなく久しぶりの登場。2月19日より国内向け販売がスタートしている「WATTTERA」シリーズのことだ。もちろんグローバル市場では途切れず電源ユニットを展開しているZALMANだが、国内市場ではしばらく店頭で見かける機会がなくなっていた。
そうした背景もあり、いわば再会の挨拶代わりといった立ち位置の「WATTTERA」シリーズ。80PLUS GOLD認証のフルモジュラータイプという、ミドルレンジで最も売れ筋に位置するラインに投入された。しかも新製品ながら価格は最安クラス。ZALMANの良好なブランドイメージも手伝って、その注目度は高い。割安な価格設定については、再起を期す戦略的な意味合いがあるのかもしれないが、どうだろうか。
80PLUS GOLD認証を取得した、フルモジュラータイプのATX電源ユニット「WATTTERA」シリーズ。ZALMANブランドの電源ユニットとしては、だいぶブランクを空けて国内市場に登場した |
シリーズラインナップは、700W/800W/1000W/1200Wというハイエンド構成寄りの合計4モデル展開。主要部に日本メーカー製の105℃コンデンサを採用するあたりは、信頼性を重視する電源ユニットでは定番の仕様だ。MTBFは100,000時間で、保証期間もクラス最長の10年保証が提供される。
なお、電圧変動を3%以内に抑えるフィードバック機構の「Sense 6ピンケーブル」を備える点は、「WATTTERA」シリーズのユニークな特徴。ATX 24pin電源ケーブルから分岐する独自のケーブルを接続することで、電力消費の大きな最新マザーボードにも安定した電圧を供給可能という機能だ。堅実な仕様が目立つ「WATTTERA」シリーズにあって、特に他モデルとの差別化が図られている部分と言える。
日本メーカー製の高品質コンデンサなど定番どころを押さえつつ、目新しい機能として「Sense 6ピンケーブル」を実装。電圧変動を最小限に抑える役割がある |
また、冷却機構には135mm口径の高耐久なダブルボールベアリングファンを採用。70,000時間以上のライフを誇る長寿命ファンで、低負荷時でも回転を止めない常時回転仕様になっている。
なお今回は、国内代理店の株式会社アスクより1000Wモデルの「WATTTERA 1000W」(型番:ZM1000-EBTII)を借り受け、検証を行っていく。
容量ごとに異なるカラーのパッケージが採用されている「WATTTERA」シリーズ。背面は多言語の解説になっており、内部の包装は極めてシンプルだった |