エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.978
2021.03.30 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
ここからは統合ベンチマークソフト「SiSoftware Sandra 20/20」の結果を確認していこう。まずはCPU関連のテストである「プロセッサの性能」と「マルチメディア処理」のスコアからだ。
Core i9-10900Kと比較すると、「プロセッサの性能」の「Dhrystone Aggregated-int」では約28%、「Whestone浮動小数点/倍精度」でも約15%の差があり、やはりコア数の差は大きい。またコア数が同じRyzen 7 5800Xと比較すると「Dhrystone Aggregated-int」は同等以上のスコアだが、「Whestone浮動小数点/倍精度」では約4%差をつけられている。
一方「マルチメディア処理」ではCore i9-11900Kが健闘しており、「集計マルチメディア整数」ではCore i9-10900Kとの差はわずか4%。さらに「集計マルチメディア浮動小数点」では逆転しており、マルチスレッド対応テストでははじめてトップを獲得した。
続いてメモリ関連のテストである「メモリーの帯域」と「メモリーのレイテンシ」を確認していこう。
今回はいずれもメモリクロックを3,200MHzにした状態で検証を行っているが、メモリの帯域はCore i9-10900Kで約28GB/sec、Ryzen 7 5800Xでも約32GB/sec前後に留まるのに対して、Core i9-11900Kでは37GB/secを上回る良好な結果。またメモリレイテンシについてもCore i9-10900Kよりは若干低下しているものの、Ryzen 7 5800Xと比較すると半分以下で、メモリ周りの最適化はかなり進んでいるようだ。
続いて「PCMark 10 Extended」を使い、システムの総合的な性能を確認していこう。
もともとシングルスレッド性能が重要なテストということで、Core i9-10900Kに対しては総合スコアだけでなく、全ての項目で上回り完勝。ただし、Ryzen 7 5800Xとの比較では「Essentials」と「Productivity」は優勢ながら、「Digital Content Creation」と「Gaming」では差をつけられ、総合スコアでも約2%だが下回る。
また「Adaptive Boost Technology」を有効にすると、個別項目の勝敗は変わらないものの全体的にスコアが上積みされ、総合スコアではごくわずかだがRyzen 7 5800Xを逆転する。