エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.978
2021.03.30 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
ここからは、CPUの違いによるグラフィックス性能への影響をチェックしていこう。まずはAPIにDirect X12を使用する、定番3Dベンチマーク「Time Spy」のスコアをチェックする。なおプリセットは「Time Spy」と「Time Spy Extreme」の両方で計測を行った。
グラフィックス系のベンチマークでは珍しくマルチスレッドへの最適化が進んでいるが、「Time Spy」についてはいずれもその差は1%未満でほぼ横並び。一方、「Time Spy Extreme」ではCore i9-10900Kがその他のCPUを2%上回り、コア数のメリットが出ているようだ。
続いて、APIにDirect X11を使用する「Fire Strike」のパフォーマンスもチェックしていこう。こちらも3種類全てのプリセットで検証を行っている。
Core i9-11900KとCore i9-10900Kの比較ではいずれもその差は1%未満に留まり、IPC向上の効果は見られない。またRyzen 7 5800Xとの比較ではGPUの負荷が大きい「Fire Strike Ultra」は同等ながら、WQHD解像度の「Fire Strike Extreme」では約4%、フルHD解像度の「Fire Strike」では10%以上も差をつけられてしまった。
ここからは、実際のゲームを想定したベンチマークソフトでのチェックを実施していく。まずは⼈気MMO RPGの最新アップデート版「ファイナルファンタジーXIV: 漆⿊のヴィランズ」公式ベンチマークテストの結果をみていこう。
シングルスレッド性能の影響が大きい「ファイナルファンタジーXIV: 漆⿊のヴィランズ」。Core i9-10900Kとの比較では3,840×2,160ドットこそ約2%低いものの、それ以外の解像度ではいずれも上回るスコアを記録。ただし、Ryzen 7 5800Xとの比較では3,840×2,160ドットで約4%、2,560×1,440ドット以下の解像度では約10%もの差があり、「Fire Strike」と同様、IPC向上の効果は見られない。
なお「Adaptive Boost Technology」を有効にするとわずかに性能はあがるものの、その差は最大でも2%。劣勢を覆すことはできない。
続いてRPGながら重量級のゲームとして知られている「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION」のスコアもチェックしていこう。
GPUの負荷が大きい2,560×1,440ドット以上の解像度ではその差は最大でも1%未満で、今回チェックしたCPUならどれを使ってもパフォーマンスに大きな違いはない。またフルHD解像度ではCore i9-10900Kを約3%上回るものの、Ryzen 7 5800Xを超えることはできなかった。