エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.986
2021.04.14 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
ゲーム関連のベンチマークが一段落したところで、消費電力をチェックしていこう。ストレステストには「3DMark Time Spy Extreme Stress Test」を使い、実行中の最高値を高負荷時、起動後10分間何もせず放置した状態をアイドル時として計測を行った。
テストで使用しているマザーボードが違うため、全く横並びではないがリファレンスモデルからは確実に消費電力は増加している。とはいえ、Ryzen 9 5950Xとの組み合わせでも400W未満に抑えられており、MSIが推奨する650Wクラスの電源ユニットを用意してやれば電力が不足する心配はないだろう。
テストセッションのラストは「Radeon RX 6700 XT GAMING X 12G」の最大の売りでもあるオリジナル2連ファンクーラー「TWIN FROZR 8」の冷却性能をチェックしていこう。消費電力の計測と同じく、ストレステストは「3DMark Time Spy Extreme Stress Test」を使用している。
「Radeon RX 6700 XT GAMING X 12G」では、リファレンスから消費電力が約50W増えているにも関わらず、GPU温度は約10℃も低い65℃で頭打ち。ファンの回転数も1,500rpm前後で推移し、バラック状態での検証ながらノイズもほとんど気にならなかった。
リファレンスモデルを超える電源回路に加え、冷却性能にもまだ余力が残されていることから、あくまで自己責任になるが「Afterburner」を使いさらなるパフォーマンスアップを狙うのも面白い。
MSIのRadeon RX 6700 XTグラフィックスカードの中でも上位モデルとして投入された「Radeon RX 6700 XT GAMING X 12G」。堅牢な電源回路と、2,600MHzを超える高クロックチューニングによって、リファレンスモデルからは確実にパフォーマンスが向上している。
その分消費電力も上昇しているが、MSI自慢の最新クーラー「TWIN FROZR 8」によりGPU温度は大幅に低下。さらに静音性も優秀で、高負荷状態が長時間続くゲームプレイ中でも発熱による性能低下やノイズに悩まされることはない。
「RDNA 2」アーキテクチャが苦手としているレイトレーシング機能や、重量級ゲームの4K解像度はやや荷が重いが、それ以外の環境なら性能に全く問題なし。また画質や解像度を抑えつつリフレッシュレートを追求するような使い方においても、「Radeon RX 6700 XT GAMING X 12G」なら大いに力を発揮してくれるだろう。
協力:エムエスアイコンピュータージャパン株式会社