エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.989
2021.04.22 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
オールインワン型水冷ユニットではおなじみの紙製緩衝材に周囲を守られた「MPG CORELIQUID K360」。冷却ファンや付属品も整然と配置されている |
製品の概要を把握したところで、ここからは評価サンプルをパッケージから取り出し、画像による確認を進めていこう。基本的な構成はこれまでのオールインワン型水冷ユニットと同じで、ポンプ一体型ウォーターブロックとラジエターはあらかじめウォーターチューブで接続済み。付属品は3基の120mm口径アドレサブルRGBファンの他、各種マウンタや分岐ケーブルなど。マニュアルも同梱されており、組み立てに戸惑うことはないだろう。
360mmの大型ラジエターを採用する「MPG CORELIQUID K360」。機能が集中しているウォーターブロックからは、計7本のケーブルが伸びている |
ウォーターブロックには、冷却ファンやLCDを保護するためのプラスチック製のカバーを搭載 |
「MPG CORELIQUID K360」の中で最も注目したいのがウォーターブロックだ。ポンプユニットはAsetekの最新第7世代モデルを採用し、従来から耐久性や静音性が向上。さらにクーラント液の温度をリアルタイムに監視してポンプ速度を自動的に調整することで、常に最適な冷却性能を得ることができるという。
またポンプユニットの上部には亀の子方式で60mm口径の「TORX FAN 3.0」を実装。これにより水冷ユニット全般の欠点であった電源回路などの周辺コンポーネントの冷却もできるようになっている。
ポンプユニット、「TORX FAN 3.0」、LCDユニットが積み重なるウォーターブロック。カバー装着時のサイズは幅94.66mm、奥行き94mm、高さ83.36mmでやや大柄 |
そして最上段にはファンやポンプユニット、冷却ファンなどの制御基板とともに2.4型LCDを実装。「Coreliquid」ユーティリティ(Intel 500シリーズ以降のMSIマザーボードでは「MSI Center」に統合)を使えば、CPUの温度、動作クロックなどのシステム情報や、画像、時計などの表示を切り替えることができる。
これまでもウォーターブロックにディスプレイを搭載したモデルはいくつか存在していたが、その中でも最大クラスとなる2.4型の大型LCDを搭載 |
プラスチック製のカバーは4箇所のマグネットで固定。またファンからの風が広がるよう、側面にはスリットが設けられている |
直径54.5mmの全銅製ベースプレート。中央部分にはあらかじめサーマルグリスが塗布済み |
ウォーターブロックからはファンコネクタx3、アドレサブルRGB LEDコネクタ、CPUファンコネクタ(3pin)、制御用のUSB2.0ピンヘッダ、電源供給用のSATA電源コネクタの計7本のケーブルが伸びている |