エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.992
2021.04.28 更新
文:藤田 忠/撮影:松枝 清顕
GIGABYTE「Z590 AORUS ELITE AX」 市場想定売価税込33,000円前後(2021年2月12日発売) 製品情報(GIGABYTE) |
今回の主役GIGABYTE「Z590 AORUS ELITE AX」は、Intel Z590チップセットを採用するボリュームゾーンを狙ったマザーボード。同社のハイエンドモデル「Z590 AORUS XTREME」や「Z590 AORUS MASTER」と比べると電源フェーズ数や搭載機能、コンポーネントのクラスは控え目だが、TDPが125Wと高い第11世代Intel Coreプロセッサの「K」モデルと組み合わせたゲーミングやクリエイティブ用途に十分な仕様になっている。
電源回路は60A対応のDrMOS、プレミアムチョークやコンデンサを採用する12+1フェーズ構成で、12V EPS電源コネクタは8pin+4pinを搭載している。さらに電源回路の冷却には、リアインターフェイス部に迫り出した特大サイズの拡張ヒートシンクと、5W/mKの高熱伝導率のサーマルパッドを採用するほか、基板には信号伝達の安定性を高める6層PCBと、放熱性に優れる「2x Copper PCB」を採用。全コアアクティブ時の最大動作クロックを4.8GHzから5.1GHzに引き上げる最新ブースト機能「Intel Adaptive Boost Technology」に対応するCore i9-11900K、同11900KFとの組み合わせも問題ない。
リア側は、カバー部に迫り出したヒートシンクを採用。最大TDP125Wの「K」モデルとも安心して組み合わせることができる |
帯域幅が40Gbpsの最新インターフェイスThunderbolt 4(USB4)こそ非搭載だが、リアに最大帯域幅が20GbpsになるUSB3.2 Gen.2×2 Type-Cを搭載するほか、安定性に定評があるRealtek製ネットワークコントローラーチップによる2.5ギガビット有線LAN(Realtek RTL8125BG)と、最大2.4Gbpsでリンクできる最新のWi-Fi 6(Intel AX201)+Bluetooth 5.1を搭載。さらに、PCI-Express4.0(×4)接続x1、PCI-Express3.0(×4)ならびにSATA接続x2の計3スロットのM.2を装備。ハイエンドモデルには、一歩及ばないが用途を問わず困ることはないだろう。
M.2スロットを3基実装し、うち2基にはヒートシンク「M.2 Thermal Guard」を搭載。メインストレージ+データストレージをNVMe M.2 SSDで構成するには十分だ |
PCを自作する際に最も多い用途として挙げられるゲームプレイで重要になるオーディオ回路には、Realtekの定番オーディオコーデックIC「ALC1220-VB」をベースに構成された高音質オーディオ回路「AMP-UP Audio」を実装。ゲーミングサウンドだけでなく、ハイレゾオーディオも楽しめる。
基板後部には、Realtek「ALC1220-VB」をベースに構成されたオーディオ回路を集約 |
そのほか、一体型I/Oバックパネルや、重量級グラフィックスカードをしっかり支える「Ultra Durable PCIe Armor」、セミファンレス動作の設定も可能な高性能ファンコントロール機能「Smart Fan 6」、アドレサブルRGB LED対応のLEDイルミネーション機能「RGB Fusion」なども備わっている。
おなじみの“AORUSイーグル”がデザインされたパッケージ。国内正規代理店扱いの製品は、パッケージにCPU Socketのピン折れ保証(6ケ月間)のシールが貼られているので要チェックだ |
パッケージ裏面には製品スペックや特徴が記載されている | 無線LANアンテナやPCケースのフロントピンヘッダの接続を簡略化できる「G-Connector」、AORUSのエンブレムなどが付属する |