エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.993
2021.04.30 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
CORSAIR「K70 RGB TKL CHAMPION Cherry MX Speed」(型番:CH-9119014-JP) 市場想定売価税込17,000円前後(2021年4月17日発売) 製品情報(CORSAIR) |
このほどCORSAIRから、トップクラスのゲーミングデバイスで構成される「CHAMPION」シリーズが発表された。プロゲーマーによる監修を受け、その厳しい要求を満たすまで試作を繰り返して完成したという意欲作だ。
プロゲーマーのニーズを取り込み、最高峰のゲーミングデバイスを目指した「CHAMPION」シリーズ。マウス製品の第1弾は軽量モデルの「SABRE RGB PRO」がリリースされている |
今回主役として取り上げる「K70 RGB TKL」は、その第1弾モデルとして投入されたテンキーレスのメカニカルキーボード。キースイッチはCHERRY MX Speed(銀軸)またはCHERRY MX Red(赤軸)から選べる。レイアウトは91キー日本語配列で、スタイリッシュな“かななし”仕様。ブラシ処理が施されたアルミフレームに、RGB LED内蔵のキースイッチをフローティングスタイルでマウントした、落ち着いたカッコよさが漂う佇まいだ。
開発背景には「K70」シリーズの小型フォームファクタが望まれていたという事情もあり、デザイン的にはちょうど「K70 RGB MK.2」のテンキーレス版と言ったところ。独立したマルチメディアキーやボリュームダイヤルといった装備もそのまま引き継がれている。
フルサイズのハイエンドキーボード「K70 RGB MK.2」をベースにテンキーレス化、さらにパフォーマンスを向上させた |
そして「K70 RGB TKL」の機能的なトピックとして、まず挙げられるのが「CORSAIR AXON ハイパープロセシングテクノロジー」による最大8,000Hzもの超高速なレポートレートだ。レイテンシはわずか0.125msで、現行キーボードの中でも最高速。CORSAIRが「一般的なゲーミングキーボードに比べ8倍高速」と謳う高レスポンスを活かして、入力したデータをより速くPC本体に伝送できる。
ちなみに「CHAMPION」シリーズは、同じく8,000Hzのレポートレートに対応するマウスとともに「AXON 8KHz エコシステム」を構成。デバイスメーカーとして初めて、8,000Hzレートで統一されたデバイス環境を実現した。
独自技術「AXON」による高速性能、ユニークな「トーナメントスイッチ」などを備える |
さらに背面に搭載している「トーナメントスイッチ」の存在も見逃せない。「K70 RGB TKL」はマクロ登録など全キーのカスタマイズに対応しているが、スイッチをONにすることで、こうしたマクロ機能をすべて無効化できる。普段は便利なマクロ機能を有効に活用しつつ、特定のゲームタイトルやゲームイベントのようなマクロが使えないシチュエーションでは、素早くナチュラルなキーボードに早変わり。スイッチONと同時にバックライトも単色LEDに切り替わるため、より目の前の画面に集中できるというワケだ。
そのほか、PBT樹脂を採用した2色成形キャップ「PBTダブルショットキーキャップ」を備えるなど、細部に至るまでこだわりが光る仕様。ケーブルには着脱可能な編込みタイプのUSB Type-Cケーブルを採用、いわゆる“トーナメントモデル”らしく外部への持ち出しも考慮されている。