エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.995
2021.05.09 更新
文:藤田 忠/撮影:松枝 清顕
システムモニタリングや、簡易にパフォーマンスを3段階で調整できる「GT Touch」、LEDイルミネーション制御「Vivid Led DJ」、ファンコントロール「A.I.FAN」などの機能が統合されたユーティリティの「VALKYRIE AURORA」も用意されている。
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システム情報の確認から、オーバークロックまで、7つの機能を備えた統合ユーティリティ「VALKYRIE AURORA」 |
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ボリュームとゲイン調整が可能な「Smart Ear」 | パフォーマンスを「ノーマル」「エコ」「スポーツ」の3段階に切り替えることができる「GT Touch」 |
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接続したLEDデバイスを制御できる「Vivid Led DJ」機能 | ハードウェアモニタ。情報は最低限で、残念ながら、DrMOSなど電源回路の温度はモニタリングされない |
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接続したファンの回転数を制御できる「A.I.FAN」。マニュアルでファンの回転数を指定することもできる |
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CPUのオーバークロックも可能だが、設定は最低限に留められている。CPUオーバークロックには「Intel Extreme Tuning Utility」を利用したほうが良さそうだ |
「Z590 VALKYRIE」はチップセットヒートシンクとリアインターフェースカバー部にLEDイルミネーション機能を搭載している。LEDヘッダピンに接続したLEDデバイスとともに「Vivid Led DJ」から発光カラーやパターンをカスタマイズできる。なお、今回のテスト環境で使ったG.Skill「Trident Z Neo」のヒートスプレッダーに搭載するLEDバーも同期することができた。
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LEDイルミネーションの発光はやや控え目 |
Intel 500シリーズチップセット採用マザーボードと第11世代Intel Coreプロセッサを組み合 わせることで、PCI-Express4.0(×4)接続のNVMe M.2 SSDに対応する「Z590 VALKYRIE」。7,000MB/secに達するアクセス速度を安定して発揮させるには、コントローラーやNANDチップの冷却がこれまで以上に重要だが、「Z590 VALKYRIE」はすべてのM.2スロットに、ヒートシンク「M.2 Cooling Protection」を標準装備。PCI-Express4.0(×4)NVMe M.2 SSDを含め、サーマルスロットリングの不安なく使用することができる。そこで、PCI-Express4.0(×4)対応M.2スロットに、7,000MB/secのピークリード性能を発揮するCFD「PG4VNZ」の1TBモデルを搭載して、その冷却性能を確認してみることにした。負荷テストにはストレージベンチマーク「CrystalDiskMark 8.0.1」を使用。データサイズ64GiB、テスト回数を9回に設定して3回連続で実行。その温度と転送速度の推移を「HWiNFO64 Pro」を使って記録、抽出した。
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テストデータ1GiBの「CSSD-M2M1TPG4VNZ」の結果。リード7,000MB/secのピーク性能を発揮 | ヒートシンクをあえて外してテストを実行するとサーマルスロットリングが発生してアクセス速度は大幅ダウン |
テスト環境のCPUクーラーには、M.2ヒートシンク周りにエアフローを生まないオールインワン型水冷ユニットのため、ヒートシンクを外した状態では、テスト開始とともに温度が60℃後半にまで上昇。比較的負荷の低いリードテストながら、サーマルスロットリングが発生してしまい最大アクセス速度は6,000MB/sec台から4,000MB/sec程度までダウン。ライトテストを含め、温度は最高で72℃まで上昇している。一方、ヒートシンク装着時はエアフローのない状態でも、温度の上昇は56℃までに抑え込まれており、サーマルスロットリングと思われる症状はなく、高いアクセス速度を発揮している。