エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.995
2021.05.09 更新
文:藤田 忠/撮影:松枝 清顕
テストセッションの最後は、第11世代Intel Coreプロセッサの最上位に位置するCore i9-11900K/KFが搭載し、マルチスレッド処理時にすべてのコアが4.80GHzから5.10GHzまで引き上げられる最新ブースト機能「Adaptive Boost Technology」を試していこう。オールコア5.10GHzの強烈な性能とともに電源回路への負荷が非常に大きく、回路の発熱も強烈になっている。そんな「Adaptive Boost Technology」を使って、「Z590 VALKYRIE」の安定性やヒートシンク部の冷却性能をチェックしていこう。
![]() |
![]() |
「Adaptive Boost Technology」の設定はUEFI BIOSの「Tweaker」→「CPU Power Management」から有効にできる |
![]() |
ABT有効時はすべてのコアの動作クロックが5.10GHzまで引き上げられるが、電源回路などに強烈な負荷がかかる |
まずは定格の4.80GHzと「Adaptive Boost Technology」を有効にした5.10GHz動作時のCPU処理能力の差をCPUベンチマークテストの「CINEBENCH」系と、3DCGソフトウェア「Blender」の公式ベンチマーク「Blender Benchmark」の「victor」で確認しよう。
オールコア4.80GHz動作となる定格時でも高い性能を発揮するCore i9-11900Kだが、さらに300MHzクロックが引き上げられる「Adaptive Boost Technology」有効時、「CINEBENCH」系はいずれも5%程度のスコア向上を確認。同様に「Blender Benchmark」の処理時間は33秒短縮している。動作クロックに変化はないが、シングルスレッドのスコアもわずかに伸びる傾向にあった。