エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.998
2021.05.15 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
最近のCPUには、定格動作でもベースクロックを上回る動作クロックを実現し、パフォーマンスを引き上げる事ができるブースト機能が標準装備されている。さらに第11世代Intel Coreプロセッサでは、マルチスレッド向けのブースト機能「Adaptive Boost Technology」が新たに追加され、定格運用でもこれまで以上に電源回路の良し悪しが重要になる。
そこで「ROG STRIX Z590-F GAMING WIFI」では、パワーステージを使用した14+2フェーズチーム電源回路を搭載。またCPUの負荷に応じて必要な電力を素早く供給する「Digi+ Power Control」や、45Aまで対応する高透磁率合金チョーク「マイクロフィン合金チョーク」、-180~125℃の広温度域に対応する「10K日本製キャップ」、低インピーダンスかつ高い放熱性を備えた「ProCool IIコネクタ」などの厳選された高品質なパーツを採用する。
さらに大型ヒートシンクや、高性能なサーマルパッド、「2oz銅層」を備えた6層PCBなど冷却性能にも配慮することで、第11世代Intel Coreプロセッサのパフォーマンスを限界まで引き出すことができるワケだ。
CPUのソケットはLGA1200。下位互換も維持されており、PCI-Express4.0などいくつか機能に制限はあるものの第10世代Intel Coreプロセッサにも対応する |
14+2フェーズの電源回路。MOSFETにはハイサイド+ローサイドMOSFETとドライバICを1チップに統合したパワーステージを採用 |
CPUが必要とする電力をノイズなく素早く供給する「Digi+ Power Control」 | 補助電源コネクタは8+4pin。なお8pinコネクタには「ProCool IIコネクタ」を採用 |
ヒートパイプで連結された2ブロック構成の大型ヒートシンク。CPUソケット左側のヒートシンクはリアインターフェイス部分まで大きくせり出すことで、放熱性能を高めている |
チップセットヒートシンクには、「Republic of Gamers」のロゴとアドレサブルRGB LEDによるイルミネーション機能に加え、マザーボードでは珍しい「ROG」デザインの小型フラッグもあしらわれていた |
チップセットには、Intel LGA1200プラットフォーム向け最上位Intel Z590を採用する。第11世代Intel Coreプロセッサを使用した場合は、CPUとの接続インターフェイスがこれまでの2倍の帯域幅になるDMI3.0x8に変更されている他、USB3.2 Gen.2×2や、6GHz帯を使用できる(国内では現状使用不可)最新無線LAN Wi-Fi 6Eをサポート。もちろんこれまでの「Z」シリーズのチップセットと同じく、CPUのオーバークロックやPCI-Expressレーンの分割、RAID機能にも対応する。
Intel Z590。パッケージサイズは25x24mmで、PCI-Express4.0レーンの分割は1×16/1×4、2×8/1×4、1×8/3×4の3種類に対応 |