エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1003
2021.05.31 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
数多あるIntel Z590マザーボードの中でも最高クラスのフェーズ数を誇る電源回路。コンデンサにはおなじみの固体電解コンデンサではなく、「タンタルコンデンサ」を採用する |
メインストリーム向けCPUながらTDPが125Wに設定されている第11世代Intel Coreプロセッサ。さらにCPU温度を100℃まで許容することで、全コアアクティブ時でも5.10GHzの高クロック動作を可能にする最新ブースト機能「Adaptive Boost Technology」が追加されたこともあり、これまで以上に電源回路が重要になっている。
そこで「MEG Z590 GODLIKE」では、Mini-ITXフォームファクタの「MEG Z590I UNIFY」以外では唯一、フェーズダブラーを使用しない「Direct Power Phases Design」による20+1フェーズ電源回路を搭載。さらに「デジタルPWMコントローラ」や「90A Smart Power Stage」「Titanium Choke III」「タンタルコンデンサ」といった厳選した高品質パーツを組み合わせることで、応答性を高め、CPUが必要とする電力を迅速かつ安定して供給できるよう設計されている。
20+1フェーズもの電源フェーズを搭載しながらフェーズダブラーを使用しないのは非常に珍しい |
また従来より最大50%も放熱効果を高めた波型フィン「Wavy Fin Design」や、φ8mmの大型ヒートパイプ、高負荷時のみ動作する「Zero Frozr」対応のダブルボールベアリングファン、熱伝導率7W/mKの高性能なサーマルパッドで構成される電源回路ヒートシンクや、2オンス銅層を備えた「サーバーグレード8層PCB」、基板裏面から放熱をサポートする「アルミニウム製バックプレート」など、徹底した冷却対策を施すことで、定格運用はもちろんオーバークロック時でも安定動作を可能にしているワケだ。
20+1フェーズもの電源フェーズを搭載しながら、フェーズダブラーを使用しない「Direct Power Phases Design」を採用 |
「90A Smart Power Stage」や「Titanium Choke III」が整然とならぶ電源回路。コンデンサは薄型の「タンタルコンデンサ」のため、CPUクーラーと干渉する心配もない |
補助電源コネクタは最近のハイエンドモデルではおなじみの8pinx2 |
CPUソケット上側の「Wavy Fin Design」ヒートシンクと、左側のI/Oカバー一体型ヒートシンクはφ8mmのヒートパイプで連結。またセミファンレス駆動「Zero Frozr」対応のダブルボールベアリングファンも搭載されている |
美しいデザインの大型チップセットヒートシンクを搭載。中央にはワンポイントのLEDイルミネーションを備え、電源とリセットスイッチも一体化されている |
LGA1200向け最上位チップセット「Intel Z590」には、大型のアルミニウムヒートシンクを搭載する。複数のプレートを組み合わせた複雑な構造で、M.2ヒートシンク「M.2 Shield Frozr」とも一体化。さらに中央にはワンポイントのLEDイルミネーション機能を備え、ハイエンドモデルらしい美しい仕上がりだ。
Intel Z590チップセット。24レーンのPCI-Express3.0を備え、CPUの倍率変更やPCI-Expressレーンの分割機能を備える |
LEDイルミネーションはチップセットヒートシンク側に、電源/リセットボタンは基板側にそれぞれ実装されていた |
複数のパーツを積層させて構築された大型のチップセットヒートシンク。フラッグシップモデルらしく一切手抜きはない |
メモリスロットは、デュアルチャネル対応のDDR4x4本で最大128GBまで増設可能。またメモリ信号を安定化して、動作クロックを高める「DDR4 Boost」設計を取り入れることで、最高5,600MHzの超高クロックメモリの動作が謳われている。さらにメモリスロットの周囲はメタルシールド「DDR4 Steel Armor」で補強され、メモリ装着時にも基板が歪まずしっかりと差し込むことができる。
メモリスロットはCPUソケット側からDIMMA1/A2/B1/B2の並び。なお2枚で運用する場合はシルク印刷にあるようDIMMA2/B2から使用する |
「CLICK BIOS 5」には800~8,266までのメモリクロック設定が用意されていた |