エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1004
2021.06.02 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
ゲーム関連のベンチマークが一段落したところで、消費電力をチェックしていこう。ストレステストには「3DMark Time Spy Extreme Stress Test」を使い、実行中の最高値を高負荷時、起動後10分間何もせず放置した状態をアイドル時として計測を行った。
アイドル時の消費電力は、「GeForce RTX 3080 Ti Founders Edition」が約7Wだが「ROG-STRIX-RTX3080-O10G-GAMING」を下回る。さすがに高負荷時には逆転しているがその差は約15Wにとどまり、ハイエンドグラフィックスカードを使用するユーザーにとっては大きな違いにはならないだろう。
最後に「GeForce RTX 3080 Ti Founders Edition」に搭載されているデュアルファンクーラーの冷却性能をチェックしていこう。消費電力の計測と同じく、ストレステストには「3DMark Time Spy Extreme Stress Test」を使用している。
TGPが同じ350Wの「GeForce RTX 3090 Founders Edition」から、VGAクーラーが薄型化されている「GeForce RTX 3080 Ti Founders Edition」。しかし、高負荷時のGPU温度は最高75.3℃で頭打ち。ファン回転数も1,950rpm前後、回転率は80%前半にとどまり、冷却性能に全く不安はない。
GeForce RTX 3080に変わるゲーミング向け最上位として投入されたGeForce RTX 3080 Ti。特に高解像度環境での性能は素晴らしく、超高クロック仕様のGeForce RTX 3080に対しても7~10%優位なパフォーマンスを発揮。さらにDLSSを有効にすることで、最新のAAAタイトルでも最高画質で60fspをクリアすることができる。
そしてCPUからすべてのビデオメモリにアクセスできるResize BARにも対応したことで、ライバルとなるRadeon RX 6000シリーズに対して機能面でのビハインドがなくなったのもGeForce RTX 30シリーズにとっては大きなポイントだ。
国内価格は175,800円からとかなり高価なため、万人にオススメできる製品ではないが、4K液晶ディスプレイでストレスなくゲームを楽しみたい人や、最近増えているWQHDの超高リフレッシュレート液晶ディスプレイを組み合わせるなら最適な製品になるだろう。後は欲しいゲーマーが手に入れられるよう潤沢に製品が用意されることを望むばかりだ。
協力:NVIDIA Corporation