総評：後悔しないコストパフォーマンス電源の鉄板候補

80PLUS GOLD認証のフルモジュラー電源ユニットというカテゴリにおいて、新しい「AJ」シリーズが最安クラスの製品であることは確か。しかし単に価格だけを追求するのであれば、若干安値に設定されている従来モデルの「AG」シリーズが最大のライバルになりそうな情勢は、Apexgamingにとって皮肉というほかない。当面併売になるという2製品を前にして、どちらを手に取るべきだろうか。

しかし本当の意味でコストパフォーマンスを考えるのであれば、「AJ-850M」を含む「AJ」シリーズが一枚上手のようだ。動作検証における安定性は最安級の廉価モデルとは思えない結果で、従来モデルから内部コンポーネントをアップグレードした成果が現れている。冷却面での強化など全体的に性能が底上げされており、お買い得感はかなり高い。

もちろん「AG」シリーズも悪くない電源ユニットであるだけに、その点で各モデル2,000円前後の価格差は絶妙だ。純粋に安さを求めるか、ほんのちょっと背伸びしてクオリティアップを狙うのか。こうした悩みも自作PCの醍醐味と言えるかもしれない。

グローバル向けのラインナップには、「AJ」シリーズのホワイトバージョンも存在している。はたして国内向け展開はあるのだろうか？

なお余談ながら、Apexgamingのグローバルサイトを確認すると、「AJ」シリーズのホワイトバージョンも存在している模様。昨今の自作市場ではホワイト系パーツが一種のトレンドになっているが、真っ白な電源ユニットは選択肢がそれほど多くない。これが控えめな価格で国内向けに発売されるとなれば、面白い存在になるだろう。ここは華麗に“一発モノ”を抜け出したApexgamingの今後に期待したい。

協力：LittleGiant株式会社
Apexgaming