エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1012
2021.06.19 更新
文:撮影・エルミタージュ秋葉原編集部 松枝 清顕
本稿の主役「Dark Cube」は、2021年6月より国内市場での販売が開始された、Antecこだわりの新型PCケースだ。どこか見覚えのある傾斜した特徴的なフォルムは、2017年2月に検証を行った「CUBE RAZER」(Cube-Designed by Razer)のデザインコンセプトが継承されている。
Antec「CUBE RAZER」は2017年1月28日より国内市場での販売がスタート。なおその原型は2016年12月発売の「CUBE EK」で、いずれもコラボレーションモデルとして製品化されている |
Antecの数あるPCケースラインナップ中、「CUBE」に属する「CUBE RAZER」はMini-ITX専用筐体だが、新作「Dark Cube」はMicroATXおよびMini-ITXに対応するミドルキューブの位置付け。ミドルキューブとはやや聞き慣れないが、MicroATX対応に拡張された事に比例して、ボディサイズはひとまわり大型化されている。
Antec「Dark Cube」 市場想定売価税込32,800円(2021年6月5日発売) 製品情報(Antec / 株式会社リンクスインターナショナル) |
キャッチフレーズは“Beyond the Limits”だ。どの既製品とも異なる独創的な「Dark Cube」最大のポイントは外観だろう。製品サイトに掲載されている複数の画像を見ると、どれもまっすぐに姿勢良く直立しておらず、左右どちらかに傾き、フロントは前のめり、後方はスパンと斜めにカットされている。
実機を真横から眺めるとなるほど台形ではあるものの、前傾姿勢と前後の傾斜から左右どちらかに傾いて見えたのは、どうやら目の錯覚らしい。このスタイルは「CUBE RAZER」を踏襲し、互いが兄弟モデルである事を強く印象づけている。筆者的にはどうにもこのスタイルに馴染めずにいるが、すべての検証が終わるまでにどう印象が変わるのか、その辺りも本稿のポイントと考えている。
実機に触れる前に、スペック表から「Dark Cube」の概要を確認してみたい。対応フォームファクタはMicroATXおよびMini-ITXで、なるほど”ミドルキューブ”という表現が似合っている。また外形寸法は幅240mm、奥行き512mm、高さ406mmとされ、幅と奥行きだけを見ると、中~大型ミドルタワーPCケース並で、なかなかの存在感。そして重量は10.2kgで、想像以上に重かった。なお主素材はスチールで、前方から後方までの四隅はアルミニウムを使用し、両サイドパネルには3mm厚強化ガラスを採用。副素材にプラスチックも使われており、4つのマテリアルが組み合わされている。
パッケージサイズはカラーを使った化粧箱を採用。サイズは実測で幅約330mm、長さ約610mm、高さ約525mm、重量は付属品を含めて12.8kgとされる。なおフタを開けると中央にアクセサリBOXが収納されていた |