Antec「Dark Cube」外観デザインチェック

ここからはパッケージより本体を取り出し、外観デザインからチェックを開始しよう。Cube型と言えば従来型のコンパクトな筐体というイメージだが、「Dark Cube」は約10.2kgもあるため、ミドルタワーPCケースとほぼ同等。構成パーツを全て組み込めば、それなりの重量になる。Mini-ITXケースのような軽量・軽快な筐体では決して無い。

4隅にライティングバーを内蔵するフロントパネル

まずはフロントパネルデザインを見ていこう。特徴的な傾斜したフロントパネルは「Dark Cube」の象徴だが、デザインもずいぶんと個性的だ。パネル自体はプラスチック製で、通気性を高める格子にはアクセントにプラスチックめっき加工が施されている。「ダイヤモンドグリル・フロントパネル」と名付けられたフロントパネルは、スチール製シャーシに左右2本のフックで引っ掛け、工具無しで着脱ができるのも特徴。背面には13本のネジで固定されたメタル製の防塵フィルタが装備されている。

下部を握り手前に引くとロックが解除。そのまま上部にスライドさせればフックが外れ、フロントパネルを取り外すことができる

主素材はプラスチック製。格子の交差点にはプラスチックめっきが施され、光の入る角度により輝く仕掛け。イマドキのSUVやミニバンのフロントグリルのよう

なお四隅にはRGB LEDライティングバーを内蔵。上部にはコントロールボタンを備え、発光イルミネーションを変更する事ができる。

着せ替え用クリスタルクリア・フロントパネルが付属

フロントパネルについてもうひとつのトピックが、付け替え用パネルの同梱だ。出荷時は格子状の防塵フィルタ付きパネルだが、アクセサリBOXの中には強化ガラス製の「クリスタルクリア・フロントパネル」が付属している。ツールフリーによるスライド着脱機構はそのままに、エアフロー重視から魅せるPCへ簡単に変更ができる。

もれなく同梱される「クリスタルクリア・フロントパネル」。両サイドパネル同様、色付きの強化ガラス製で、内部のイルミネーションパーツをよりアピールできる。なお密閉型になるため、通気性は多少犠牲になるものの魅せるPC構築のためには気にしない

4mm厚強化ガラスでフタをしたトップパネル

フロントパネルを付け替えれば、既に3面が強化ガラス製の「Dark Cube」。さらにトップパネルも実測で幅約115mm、奥行き約390mmの4mm厚強化ガラスが装着されている。背の低い筐体とあって、上から内部をのぞき込む事ができる。これについて資料によると、Antecは“Top GPU Showcase”とし、意図してグラフィックスカードを露出させる仕掛けである事が記されている。これには内部構造に秘密があり、後に詳しく解説しよう。

なお強化ガラスパネルはツールフリーではないものの、背面のネジ1本を外すと後方にスライドさせるだけで取り外しも可能。気になる通気性については、傾斜したアルミパネル部分に通気孔が設けられているため、見た目とは違い完全に密閉されているわけではなかった。