エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1014
2021.06.24 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
しっかりした電源回路は、安心できるマザーボードの必須装備だ |
ここからは、パッケージから取り出した「B550M AORUS ELITE」の各種機能をエリア別にチェックしていこう。まずは「AORUS」シリーズの特徴でもある、堅実な電源回路だ。
ゲーミング向けでは比較的お買い得モデルに位置付けられる「B550M AORUS ELITE」ながら、電源回路は5+3フェーズのデジタル制御回路を搭載。ミドルレンジ向けのMicroATXマザーボードとしては十分な余裕を備えた設計で、スイッチング損失を最小限に抑えた低発熱な「低RDS(On)MOSFET」を採用するなど、部材にもこだわりが光る。
また、かなり大型のVRMヒートシンクを備える点もトピック。効果的に放熱面積を確保できる構造で、背面を向く一体型I/Oパネルと調和するデザインになっている。
AORUSロゴがデザインされた、大型のヒートシンクでMOSFETを冷却する仕様。2箇所で基板上にネジ留めされており、デザイン的にI/Oカバーとの一体感もある |
高効率な「低RDS(On)MOSFET」を採用する電源回路。1フェーズにつき2基のMOSFETが実装されている |
2出力8フェーズに対応する、Renesas ElectronicsのデジタルPWMコントローラ「RAA229004」を搭載 | 補助電源には、メッキ処理され接点電気抵抗を抑えた「Solid Pin 電源コネクタ」が採用されている |
「B550M AORUS ELITE」が搭載するチップセットは、AMDのミドルレンジ向けチップ「AMD B550」だ。ローンチから1年ほどが経つ今でも、手頃な価格でPCI-Express4.0対応環境を構築したいという向きにはピッタリなプラットフォームと言える。
CPU直結のレーンのみPCI-Express4.0対応のため、チップセットの発熱も少なくヒートシンクの規模も小さく済む。ちなみにPCI-Express4.0は最大20レーン、PCI-Express3.0は最大10レーンをサポート。最新のグラフィックスカードに加え、昨今価格がこなれてきたPCI-Express4.0対応NVMe SSDのパフォーマンスを最大限に引き出せる。
コストパフォーマンス重視のユーザーに人気が高い、ミドル向けチップの「AMD B550」を搭載 |
チップセットレーンがPCI-Express3.0ということもあり、発熱は小さい。ヒートシンクも小さめで、2箇所のピンで基板状に固定されていた |